出版社内容情報
子どもは、家族の個人化や自身の準主体化、「子どものため」の制度、実践、価値観をいかに経験しているか。そのリアリティとポリティクスを、離婚、生殖技術、児童養護施設、児童虐待の事例から明らかにし、親子関係・ケアの理論に新たな論点を示す。
内容説明
“子どものため”を、子ども自身はどう経験しているか?子どもは、家族の個人化や自身の準主体化、「子どものため」の制度、実践、価値観をいかに経験しているか。そのリアリティとポリティクスを、離婚、生殖技術、児童養護施設、児童虐待の事例から明らかにし、家族変動と子どもをめぐる理論的・経験的研究をさらに展開していく。親子関係・ケアの理論に新たな論点を示す挑戦的な書。
目次
序章 家族変動と子どもをとらえる視点
第1章 「子どものため」の社会学的記述に向けて―「子どもの視点」や「脆弱さ」をどう組み込むか
第2章 親の離婚と不仲をめぐる子どもの語りと「子どものため」の論理―身の上相談の分析から
第3章 第三者が関わる生殖技術と子ども―家族の多様性と子どもの語りをめぐるポリティクス
第4章 児童養護施設の日常生活と子どもの経験―小学生男子の“友人”関係形成を例に
第5章 被虐待児に対する「子どものため」の臨界―被虐待児は「子どものため」の支援/介入とエイジェント化をどのように経験しているか
終章 家族変動と子どもをめぐる複雑さ