内容説明
谷根千・路上観察・長屋展示が織りなす“ローカル”と“日常”の政治。ありふれた物に歴史を語らせる。
目次
序章 東京のヴァナキュラーを再発見する
第1章 広場―公共空間とコモンズの外縁
第2章 谷根千―地域コミュニティを書きしるす
第3章 逸脱する財産―路上観察学
第4章 博物館、歴史遺産、日常生活
終章 モニュメントなき都市の歴史と記憶
著者等紹介
サンド,ジョルダン[サンド,ジョルダン] [Sand,Jordan]
1960年生まれ。ジョージタウン大学歴史学部教授(日本史・日本文化専攻)。東京大学で修士号(工学、専攻は建築史)、コロンビア大学で博士号(歴史学)を取得。日本と東アジアの社会史・文化史をめぐる多様な主題について執筆
池田真歩[イケダマホ]
1987年生まれ。北海学園大学法学部専任講師。東京大学で博士号(文学、専攻は日本史学)を取得。戦前の日本、特に東京における議会政治・政党政治を中心に研究(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
takao
2
ふむ2022/09/18
kana0202
1
都市論、東京論をそう読まない私にとって、イイ地図となる一冊かもしれない。モニュメントからヴァナキュラーへと向かっていった果てに現代があり、完全にイメージ世界の空虚なオリンピックを経た資本都市東京がこれからどのようにヴァナキュラー性を分捕り、実践者たちがいかに切り抜けていくかを考えながら、東京の物語には触れていかねばならない。博物館の章はとても興味深くよんだ。また読み返すことになる一冊だろう。2022/06/21
ゆうちゃん
1
ヴァナキュラーとは土地言葉を意味するという。華やかな東京の街を一歩踏み込むと、そこには何とも形容しがたいその土地の匂いが立ち込めそう。路地裏の包含する庶民の生活の歴史。ヴァナキュラーでありながら世界を繋ぐ概念。さあ路地裏探索を始めよう。そこには今流行りの持続可能性のヒントがあるかもしれない。2022/01/26
Pyonkichi
1
本書は一つの東京論でありながら、歴史を保存することの意味を考える史跡論として、あるいは現代の博物館史としても読める。とくに日常性を中心に据えて来館者の体験に解釈を委ねる類いの博物館展示が増殖した背景と、そこに孕まれる矛盾を考えるには必読。2022/01/03
nago
0
東京について深く知りたいと思って図書館で目についた一冊。モニュメントなき年である東京が、ヴァナキュラー(「住うことをめぐる地域の歴史によって形作られた作法・空間・感覚の言語」)なものとして20世紀後半を通じて歴史化されていくことをめぐる思考。日本橋の空を取り戻すことの価値とか意義とか目的とか、深く考えたことが無かったな。考えるも、あんまりうまくまとまらない読書だった。2025/07/21
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