内容説明
東日本大震災から十年。31通の声なき声の言葉―手紙の中に31通りの想い、物語が存在し…絶望や悲しみに打ちひしがれる自分への励ましがよりストレートで素直、辛辣に伝えられている。…『3.11慟哭の記録』『悲愛』に続く三部作。
目次
1 ご遺族として(父の決断を尊重し続けていきたい;どうかこの手紙を信じてください ほか)
2 家族として(今すぐ石巻へ車を走らせて!!!;3・11にとらわれなくていい ほか)
3 原発災害に向き合う(当たり前を過ごす私に忘れて欲しくないこと;原発事故に翻弄される前の私へ ほか)
4 地震・津波に向き合う(私が見たかった景色;彷徨える十年前の君へ ほか)
著者等紹介
金菱清[カネビシキヨシ]
1975年大阪生まれ。関西学院大学大学院社会学研究科博士後期課程単位取得退学、社会学博士。現在、関西学院大学社会学部教授(2020年3月まで東北学院大学教養学部地域構想学科教授)。専攻は環境社会学・災害社会学。主著『生きられた法の社会学―伊丹空港「不法占拠」はなぜ補償されたのか』新曜社2008(第8回日本社会学会奨励賞著書の部)、『3.11慟哭の記録―71人が体感した大津波・原発・巨大地震』(編著)新曜社2012(第9回出版梓会新聞社学芸文化賞)、『3.11霊性に抱かれて―魂といのちの生かされ方』(編著)新曜社2018、令和元年度社会調査協会賞(優秀研究活動賞)受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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takao
1
ふむ2021/10/26
工藤俊悟
0
●私はこんなことを言ってしまったの。「ああ。生きててよかった。お前がいればもう何もいらない」って。まさか石巻であんなことが起き…。あの時、あんなことを呟いてしまった大きな大きな罪を私は今もずっと背負い続けているんだよ●いつ、誰に何をしてもらってどんな感情が生まれたか〟。それを一つ一つ噛みしめ、自分の栄養に知識にしてほしいです。胸張って言えることがあります。「楽しいことが圧倒的に多い!」という事●その全ては、あの時何も出来なかった自分を責め、そし戒め、二度とそんなことがないようにするためではないでしょうか2021/03/23