内容説明
ナラティヴ(もの語り)は、生きもの、生もの、生まれるもの。もの語りは、人と人との共同生成によって生まれる。もの語りは、心にひびき、感動と行動を生みだす。事実は変えられないが、もの語りの意味は変えられる。生きた語りをどのように研究し、論文にするのか。著者の長年にわたるナラティヴ研究の軌跡を一冊に凝縮。
目次
1 人生をもの語る―ナラティヴとライフストーリー(川喜田二郎さんインタビュー―KJ法の原点と核心を語る;人生をもの語ることの意味―ライフストーリーの心理学;質的研究とライフストーリー)
2 ナラティヴ(もの語り)研究の基礎(ナラティヴとは何か;質的心理学とナラティヴ研究の基礎概念―ナラティヴ・ターンともの語り的自己)
3 インタビューの方法(「並ぶ関係」で当事者のもの語りを聴く―看護とナラティヴ;ライフストーリー・インタビューの方法;インタビューにおける問う技法;ナラティヴ・インタビューの問い方―村上春樹『1Q84』の会話をもとに)
4 ナラティヴ研究法を学ぶ(ナラティヴ研究の実習;多文化横断ナラティヴ―多声対話と協働の学び)
5 ナラティヴとレジリエンス(レジリエンスをはぐくむ「もの語り」の力;負を転じるナラティヴ―「がんばれ日本」と“I love America”;喪失を生きるナラティヴ―「千の風になって」;喪失と巡礼―宮沢賢治と村上春樹のナラティヴ)
著者等紹介
やまだようこ[ヤマダヨウコ]
山田洋子。1948年、岐阜市で生まれ、山と川のある風景を見て育つ。愛知淑徳大学教授、京都大学教授、立命館大学特別招聘教授など歴任。京都大学名誉教授。もの語り心理学研究所長。教育学博士。日本質的心理学会の設立に関わる。専門は、生涯発達心理学、もの語り(ナラティヴ)心理学、文化心理学。著書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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nranjen
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