内容説明
なぜ調査の方法が重要なのか。質的研究の基底にある論理とはどのようなものか。将来的な方向の鍵となる議論は何か。多くのテキストが表面的にしか扱ってこなかった調査研究の基本的な論点について、著者の視点を率直に開示し、実践的な事例にもとづきデータ分析の実際と勘所を惜しみなく解説した、異色のテキスト。
目次
1 無数の計りしれない習慣―なぜ平凡なことが重要なのか(写真を眺めて;ありふれたものの中の特筆すべきもの ほか)
2 質的データを見出し、制作することについて(重要な四つのポイント;なぜ自然発生的な素材は特別なのか ほか)
3 出来事か、シークエンスか(シークエンスの組織化についてのサックスの議論;シークエンスの組織化についてのソシュールの議論 ほか)
4 質的調査を応用する(より広い文脈;組織的な行動とテクノロジー ほか)
5 質的調査の美学―ブルシットと扁桃腺(経験と「リアルであること」との文化的恋愛;ポストモダンな世界? ほか)
6 とても短いまとめ
著者等紹介
渡辺忠温[ワタナベタダハル]
東京大学大学院教育学研究科教育心理学コース修士課程、(中国)北京師範大学心理学院発展心理研究所博士課程を修了(教育学博士)。現在は、東京理科大学非常勤講師、発達支援研究所主席研究員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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