出版社内容情報
私たちは一日にどれくらいポータブル端末に触れているだろう。そこでは視覚以上に触覚が重要な役割を果たしている。いまや全く新しい感性が生まれていると言ってもいい。気鋭のメディア・記号学者が、デジタル化時代のこのリアリティを鮮やかに描出。
松本 健太郎[マツモト ケンタロウ]
著・文・その他
内容説明
視覚と触覚の交錯から派生するデジタル時代のリアリティ。今日あなたは何度、スマホの画面にさわっただろうか。ポケモンGO、Googleマップ、トリップアドバイザー…。人びとが手許のデジタルデバイスをたえず凝視しながら、各種のアプリがたちあげる情報世界を触覚的に制御し、管理し、リアルなものとしてひきよせようとするのは、今まさに新種の記号的リアリティが出現しつつある証左なのではないか。
目次
デジタル時代の技術化されたイマジネーション
第1部 記号とメディアの現代的な関係性を考える(バックミラーのなかのメディア文化―テクノロジーの隠喩的理解をとらえなおす;メディアテクノロジーが陶冶する想像力の現在―「予めの論理」と「象徴の貧困」;メディアの媒介性と、その透明性を考える―「テクノ画像」概念を再考する;私たちはどのように写真をまなざすのか―言語との差異を中心に)
第2部 視覚と触覚の現代的な関係性を考える(タッチパネル考―画面との接触が求められる現代;「接続される私」と「表象される私」―記号論×メディア論の間隙で考えるゲーム;スポーツゲームの組成―それは現実の何を模倣して成立するのか)
第3部 空間と身体の現代的な関係性を考える(ポケモンGOでゲーム化する世界―画面の内外をめぐる軋轢を起点として;拡大される細部―マイケル・ウルフとダグ・リカードの写真集を比較する;テクノロジーによる「行為」のシミュレーション―トリップアドバイザーを題材に)
著者等紹介
松本健太郎[マツモトケンタロウ]
1974年生まれ。群馬県桐生市出身。国際基督教大学卒業後、京都大学大学院に進学し博士号(人間・環境学)を取得。専門領域は記号論・メディア論・映像論。二松學舎大学都市文化デザイン学科准教授。日本記号学会理事・第31回大会実行委員長。観光学術学会第7回大会実行委員長などをつとめる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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