利己的細胞―遺伝子と細胞の闘争と進化

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利己的細胞―遺伝子と細胞の闘争と進化

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  • サイズ B6判/ページ数 288p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784788515772
  • NDC分類 463
  • Cコード C1040

出版社内容情報

利己的なのは、遺伝子を操る細胞だった!

 著者は、小社刊『遺伝子と文化選択』 で「ヒト」という種が「人間」になるためには「自然選択」による遺伝子の進化だけでなく「文化選択」が必要であったことを提唱し、生命科学や心理学に新たな視点をもたらしました。本書は、35億年前の始原細胞から細菌、植物、動物、そしてヒトに至る生物進化を細胞の変遷の歴史としてたどり、ドーキンスの『利己的遺伝子』に言うように「遺伝子が乗り物を操る」というより、「乗り物としての細胞が遺伝子を操る」のであり、「利己的なのは細胞である」という結論に至ります。遺伝子と細胞の進化を新しい視点から捉えた、一般読者にも興味尽きない一冊です。

利己的細胞 目次



はじめに



第1章 利己的遺伝子と乗り物の戦い

 「遺伝子」と「細胞」とは

 「利己的遺伝子」と「乗り物」とは

 典型的な利己的遺伝子としての多剤耐性因子

 プラスミドは利己的遺伝子として振る舞う

 バクテリオファージは利己的遺伝子として振る舞う

 細菌の兵器となってゆく利己的遺伝子

 細菌の防衛型兵器

 細菌の資源争いの平和的解決

 栄養不足が決める細菌の運命



第2章 利己的遺伝子が進めた細菌の遺伝子進化

 細菌の進化の歴史

 遺伝子進化の全貌から見た、細菌の進化を進めた要因

 遺伝子の水平伝搬が細菌のゲノム進化の推進力

 「赤の女王」仮説にしたがう海洋細菌とファージの共進化

 腸内での細菌と、ファージの集団的な互恵関係

 細菌世界の進化のまとめ



第3章 真核細胞の出現

 真核細胞の特徴

 真核細胞出現のシナリオ

 ミトコンドリアがもたらした、真核生物のエネルギー革命

 染色体と核の成立

 ?型イントロンが導いた真核細胞の成立

 利己的遺伝子が誘導した、真核細胞成立のシナリオ

 まだ続いている、利己的遺伝子と真核細胞との戦い

 多細胞体系への進化



第4章 真核細胞の寿命と死

 個体発生における細胞の増殖のしくみ

 「細胞の競争」という細胞間の利己的争い

 体細胞には細胞寿命がある

 アポトーシスは、動物細胞の「自殺」

 細胞死の誘導のしくみ

 動物ウイルスも宿主細胞の自殺装置を利用する

 なぜ、ミトコンドリアはアポトーシスとかかわりがあるのか

 真核細胞と細菌の自殺装置はよく似ている

 自殺装置の進化は「葉隠」の精神に通じる



第5章 動物細胞の利己性

 永遠に生きる生殖細胞は利己的か

 生殖細胞と体細胞は互換性がある

 精子の利己的選択

 脳(神経)細胞は利己的か

 がん細胞は利己的か

 利己的細胞として永遠に生きる伝染性がん細胞

 人間が作りだした利己的細胞たち



第6章 人間が「利己的遺伝子」を操る時代

 「ゲノム編集」という新たな武器

 マラリアを撲滅する計画

 人間は、「利己的遺伝子」は作れるが、「乗り物」は作れない



第7章 始原細胞はどのようにして創られたか

 始原細胞は設計図なしに創られた

 始原細胞は「遺伝子」と「乗り物」だけで自立増殖を始めた

 始原的「乗り物」は、それ自体で成長と分裂をくりかえす

 始原的な遺伝子はRNAだった

 始原細胞誕生のシナリオ

 始原細胞の遺伝子数は、どれくらい必要だったのか



第8章 「利己的遺伝子」仮説から「利己的細胞」仮説へ

 これまでのまとめ

 「利己的遺伝子」の科学的実体

 増殖機械を規定する利己的遺伝子の実体を解明する研究

 「細胞」は「利己的遺伝子」を乗せた「増殖機械」

 「利己的遺伝子」と「統合進化学説」

 遺伝子型と表現型の対応関係

 「ブリコラージュ」と「エンジニアリング」

 生物進化における選択圧は、生き物のどの水準ではたらくか

 利己的なのは遺伝子ではなくて、細胞である



エピローグ

 今、地球上の生き物たちは

 そして、われわれは



あとがき

用語解説

参考文献



装幀=新曜社デザイン室

帯刀 益夫[オビナタ マスオ]
著・文・その他

内容説明

細胞は、利己的遺伝子に操られたロボットなのか?最新の細胞生物学、分子遺伝学の研究成果をもとに再検討。利己的なのは、生存のためゲノムを操作する「細胞という乗り物」であり、「生き物」の真の姿は、遺伝子と細胞が相克しあいながら「死を賭して生きる」ことである。細胞進化の歴史から見えてきた、遺伝子と細胞の関係の新しい理解。

目次

第1章 利己的遺伝子と乗り物の戦い
第2章 利己的遺伝子が進めた細菌の遺伝子進化
第3章 真核細胞の出現
第4章 真核細胞の寿命と死
第5章 動物細胞の利己性
第6章 人間が「利己的遺伝子」を操る時代
第7章 始原細胞はどのようにして創られたか
第8章 「利己的遺伝子」仮説から「利己的細胞」仮説へ

著者等紹介

帯刀益夫[オビナタマスオ]
東北大学名誉教授。薬学博士。1943年長野県生まれ。東京大学大学院薬学研究科博士課程修了後、エール大学、カリフォルニア大学サンフランシスコ校へ留学。帰国後は、(財)癌研究会癌研究所研究員。その後は東京大学薬学部助教授、東北大学加齢医学研究所教授、同所長、退職後は、独立行政法人科学技術振興機構プログラム調整室プログラムオフィサーなどを歴任。専門は細胞生物学、分子生物学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。