内容説明
インタビューとは、まなざし/見解の間(インター・ビュー)において生じる営みであり、その相互行為のなかで知識が作られる現場である―インタビュー実践の具体的なノウハウを余すところなく伝えつつ、質的研究におけるインタビューのあり方を広がりと奥行きをもって考察。インタビュー研究の初心者がまず読むべき入門書であるだけでなく、経験者にとっても、実践を振り返り発展させる契機となる一冊。
目次
インタビュー調査ことはじめ
インタビュー実践の認識論に関わる問題
インタビュー実践の倫理的課題
インタビュー調査を計画する
インタビューを実施する
インタビューの多様なかたち
インタビューの質
インタビューを文字に起こす
インタビューを分析する
インタビューから得られた知の妥当化と一般化
インタビューの知を報告する
インタビューの質のさらなる向上に向けて
著者等紹介
クヴァール,スタイナー[クヴァール,スタイナー] [Kvale,Steinar]
デンマークのオーフス大学の教育心理学教授で、同大学質的研究センターのセンター長。2008年没
能智正博[ノウチマサヒロ]
東京大学大学院教育学研究科教授
徳田治子[トクダハルコ]
高千穂大学人間科学部准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ホシ
12
【ナイス不要】インタビュー調査を行うことになったので、お勉強。「インタビューを成功させるには?」との思いで読みましたが、「こうすれば成功する」という絶対的な方法はないのですね。調査の目的、方法、分析、報告など各段階におけるビジョンを明確に持って、臨機応変に対処することが肝要。質問の仕方も大切ですが、それは小手先の問題であって、根幹はインタビュー調査の計画を綿密に練ることにあると解しました。そして、インタビュイーから豊かなストーリーを引き出せた時こそ成功と言える、そんな事だと思います。2019/09/07
いとう
4
質的研究のインタビューと精神分析的(フロイト)な、カウンセリング的(ロジャーズ)なインター・ビューを比較して、質的研究のインタビューの特徴をわかりやすく説明。インタビューに必要な知識が豊富に詰まっているが、インタービューを『職人技』と明記しているほどなので、本書を読んでもインタービューを行えるようにはならないだろう。 それでもインタビューに関する知識が豊富に詰まっているだけでなく、質的研究インタビューという手法と実証的な研究うとの違いにも触れており、インタビューの研究的ポジションや価値を理解しやすい。2023/05/15
kuma-kichi
1
興味深い。質的研究の有効性について、突っ込まれそうなところほとんどに、反論を用意している。もっとも、今となっては「質的研究」は市民権を得ているのかもしれないが。 図書館本だが買ってもいいな。2021/11/03
阿部
1
研究者に限らず、人に話を聞いて何事かをなす人すべてに面白いはず。 インタビューの幅と深さを具体的に示している良書。2019/10/08
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