内容説明
文学の魅力を、もう一度!文学には社会の深層が如実に映し出されずにはいない。漱石から村上春樹までの、個人主義、記憶、身体論、終末期医療などの表現のなかに、現代の「リアル」をさぐる、スリリングな「文学社会学」の試み。作田啓一氏の長編論稿を収録。
目次
寺田寅彦における追憶の形式
分身と記憶―古井由吉「朝の男」をめぐって
村上春樹と個人主義のゆくえ
『ボヴァリー夫人』から『アンナ・カレーニナ』へ―三者関係論と二つの不倫小説
管理される生と生きられる身体のあいだに―『ウィット』に描かれる終末期医療
かけわたす人、円朝
文学からの社会学―作田啓一の理論と方法
日本近代文学に見られる自我の放棄―伊藤整の枠組に従って
日本近代文学に見られる自我の放棄(続)―リアルの現れる場所
著者等紹介
亀山佳明[カメヤマヨシアキ]
1947年生まれ。京都大学大学院教育学研究科博士課程単位取得退学、教育学博士(京都大学)。現在、龍谷大学社会学部教授。専門、文化社会学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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