ロボットの悲しみ―コミュニケーションをめぐる人とロボットの生態学

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ B6判/ページ数 200,/高さ 19cm
  • 商品コード 9784788514041
  • NDC分類 548.3
  • Cコード C1011

目次

1章 「ともに」あるロボットを求めて
2章 ロボットの居場所探し
3章 生き物との交流とロボットの未来
4章 ロボットとのやりとりに意味が生まれるとき
5章 ロボットは人間「のようなもの」を超えられるか
座談「ロボットをめぐる問い」をあらためて問う

著者等紹介

岡田美智男[オカダミチオ]
1960年、福島県生まれ。東北大学大学院工学研究科博士後期課程修了。NTT基礎研究所、国際電気通信基礎技術研究所(ATR)などを経て、豊橋技術科学大学情報・知能工学系教授。コミュニケーションの認知科学、社会的ロボティクス、ヒューマン=ロボットインタラクション、生態心理学などを研究

松本光太郎[マツモトコウタロウ]
1972年、福岡県生まれ。九州大学大学院人間環境学府博士後期課程修了。名古屋大学を経て、茨城大学人文学部准教授。自然場面における人の心の成り立ちについて発達心理学・環境心理学を軸にして研究

麻生武[アサオタケシ]
1949年、兵庫県生まれ。大阪市立大学大学院文学研究科後期博士課程修了。京都国際福祉センター、相愛女子短期大学を経て、奈良女子大学研究院人文科学系教授。自閉症を含む子どものコミュニケーション・自我発達を研究。「人間」の成り立ちの発生学的解明を志す

小嶋秀樹[コジマヒデキ]
1966年、東京都生まれ。電気通信大学大学院電気通信学研究科博士後期課程修了。郵政省通信総合研究所(現在、情報通信研究機構)、MIT人工知能研究所客員研究員などを経て、宮城大学事業構想学部教授。ロボティクス、メディア工学、認知科学、発達心理学、自閉症療育などの研究に従事

浜田寿美男[ハマダスミオ]
1947年、香川県生まれ。京都大学大学院文学研究科博士課程修了。花園大学、奈良女子大学を経て、奈良女子大学名誉教授・立命館大学特別招聘教授。「私」の成り立ちをはじめとする発達心理学とともに、刑事裁判における供述分析を業としている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

おさむ

31
世の中にはロボットは技術の粋を集めているというイメージがあるが、決して完璧ではない。なのに、早期に現場に導入することで幻滅というか、痛々しさを招いている。人間はすぐに擬人化してしまう性質があるので、ロボはある意味、期待を宿命的に背負わされている。心無いはずのものを心あるものとしてメーカーや研究者はていきょうし、多くの人を欺いている。ロボット研究者らの本音や哲学が垣間見える本著はとても読み応えがありました。実は大したことない、と自覚した上でロボットと付き合っていけばいいんですな。AIとの付き合いも同じかも。2017/11/27

二階堂聖

3
人とロボットのあいだでのやりとりはコミュニケーションと言えるのか? 公園でペットロボットに話しかける高齢者を目にして「これでいいのだろうか・・・」と漠然としたものを感じたという著者プロローグからはじまり、さまざまな実験を紹介しながら現在と将来のロボットのポジションについて著されている本。 「弱いロボット」「ケアしてあげるロボット」の話が興味深く、ロボットの悲しみを感じた。 『むしろ「手のかかるロボットだなぁ・・・」と思いつつも、このロボットと一緒に部屋をきれいにすることを楽しんでいる。(P10)』2014/09/11

なつき

2
『ロボットの悲しみ コミュニケーションをめぐる人とロボットの生態学』読了。やっばいすっごいおもしろいし、めちゃくちゃがっつんと殴られたような感じ。そうか、なるほど、関係性という文脈。私自身ロボットという存在に対して、すごく想いがある。本書とは逆の立場だが、素人ゆえもっと知らねば。2017/05/25

オフィス派の宇宙図

2
「桜の木を見てみたら絶対感動するよ!もし感動しなかったら木の下に埋めてもいいよ!」と引用するのは二項関係ではなく三項関係だ。コミュニケーションとは、自対他の二項関係ではなく、共通認識する三項関係から始まる。この三項関係が予め設定された状態では痛々しさが生まれる。時間の中で三項関係を生み出すロボット(もしくは生み出してるようなロボット)になるようメタ設計することが必要だ。そのために現実の環境との関わりを考えねばならない。2015/10/21

yorip

1
タイトルからロボットにどう悲しみの感情をもたせるかの話かと思っていたら,おばあさんがロボットを使っているのを見てロボット研究者が悲しくなった話だった.おばあさんとロボットが会話している姿を著者らが勝手に痛々しいと述べ,この痛々しさがロボットにとっての悲しみであると言っていてよくわからなかった.単に,自分たちが作ったロボットが受け入れられておらず,他の人が作ったロボットをおばあさんが使っているのに嫉妬したのではないのか2015/06/03

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/8215217
  • ご注意事項