出版社内容情報
震災遺族の心を解き明かした「痛みを温存する記録筆記法」ほか、被災地に寄り添い復興の真の問題を訴える、震災エスノグラフィ。
内容説明
“メメントモリ”=死を忘れるなかれ!彷徨える魂を救い出し、遺族の将来を再建するために。『3.11慟哭の記録』を世に送り出した著者渾身の復興論。死者を忘却し、海と人の歴史を断ち切る巨大防潮堤を進め、故郷を捨てさせる復興政策。それとは正反対の“死者に寄り添う”復興のあり方を被災地に立って問いかける。写真集「3.11以後を生きる震災誌」、津波で父を亡くした女性の慟哭の手記を付す。
目次
第1章 彷徨える魂のゆくえをめぐって―災害死を再定位する“過剰な”コミュニティ
第2章 「生きなおす」ための祭礼―拠って立つ居場所を具現化する祭礼の意義
第3章 内なるショック・ドクトリン―第二の津波に抗する生活戦略
第4章 千年災禍のコントロール―原発と津波をめぐる漁山村の論理
第5章 「海との交渉権」を断ち切る防潮堤―千年災禍と日常を両属させるウミの思想
第6章 震災メメントモリ―痛みを温存する「記録筆記法」と死者をむすぶ回路
著者等紹介
金菱清[カネビシキヨシ]
1975年大阪府生まれ。関西学院大学大学院社会学研究科博士後期課程単位取得退学、社会学博士。『文藝春秋』識者が選んだ108人(今後10年間に世界的な活躍を期待できる逸材)(2013年)に選ばれる。現在、東北学院大学教養学部地域構想学教授。環境社会学専攻(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
きいち
-
- 和書
- 左官読本 〈第7号〉 鏝