出版社内容情報
乙姫ののびやかな恋はなぜ消されたのか?風土記から万葉集、記紀をへて、現代の童謡、絵本にいたるまでさまざまに形を変えてきた物語の変遷をあとづける。フェミニズムならではの切り口も鮮やかな本論に加え、短大生の創作による現代版浦島物語も圧巻。
内容説明
浦島太郎の物語の起源は、古代、海を舞台とした日本の皇子と中国の皇女の美しいラブ・ストーリーだった!『風土記』『万葉集』『日本書紀』から平安、室町、江戸、明治、昭和をへて平成の絵本まで、浦島伝説の移り変わりを通して読む恋人たちのゆくえ。
目次
第1章 浦島太郎の起源
第2章 海幸山幸神話―二つの海の神話の意味
第3章 浦島子伝説の変遷―浦島太郎はいつ登場したか
第4章 浦島絵本のいま
第5章 短大生の浦島子伝説―1995~2000年の浦島太郎と乙姫
著者等紹介
坂田千鶴子[サカタチズコ]
1942年生まれ。東京大学大学院修士課程修了。現在、東邦学園短期大学教授
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感想・レビュー
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Humbaba
3
日本人であれば子供の頃に一度は耳にしたことがあるであろうおとぎ話の一つである浦島太郎。しかし、その方t率がれている噺の内容は、時代により様々な変化があった。その違いを一体どのように解釈するのか。その解釈の仕方によっては、新しい世界が開かれることもある。2014/01/17
ekura
0
浦嶋伝説をフェミニズム批評で読み解く論考。『丹波国風土記』の浦嶋子を浦嶋伝承の唯一真正なものとし、それを近代文学作品批評の手つきで読み(p63「なぜ他の[引用者注:同時代の]物語を念頭に置かなければならないのでしょうか。作品を解く鍵は、その作品の中にこそ、存在しているのではないでしょうか。」)、そこに近代以降の概念である「純愛」を発見する。2013/06/07