出版社内容情報
ヤカンがチンチン沸いている、彼は英語がペラペラだ――私たちのことばには、擬音語や擬態語がたくさん使われ、新鮮でリズムのある、彩り豊かな表現にしています。また子どもは、ニャンニャンやワンワンという擬音語をとおして、ことばの世界になじんでいきます。広告やマンガの世界でも、擬音語・擬態語は欠かせません。このような感性のことばである擬音語・擬態語のはたらきと、それをとおして見えてくるユニークな心の世界を認知心理学から明らかにした本書は、心理、言語、文学、広告マスコミ等、広い関心に応えるでしょう。
・東京新聞 夕刊 99.8.5 特集「自著を語る」
・「週刊読売」99.9.19
・「言語」99.11月号 滝浦真人氏評
・朝日新聞大阪版99.9.27 学芸欄「擬音語・擬態語学、感性情報の手がかりに」
内容説明
認知科学が解き明かすクオリアのことば、擬音語、擬態語の世界。
目次
擬音語・擬態語の認知科学
擬音語・擬態語はどの品詞に属するのか
擬音語・擬態語の構造を分析する
記憶を助ける擬音語・擬態語
擬音語・擬態語のイメージ喚起力と再生記憶
擬音語・擬態語とプライミング効果
擬音語・擬態語と比喩
多義的な擬音語・擬態語と文脈
擬音語・擬態語の発達
幼児の発話にみられる擬音語・擬態語
擬音語・擬態語の多言語間比較
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
リカステ
6
擬音語・擬態語のあれこれ。何となく手に取ったけれど、収穫があった(「心的イメージを喚起する」あたり)。XYXY型の話が多かったが、そうでないものも知りたい。あとは修飾語としてではなく述語的に使われているものもあるはずなので、その差異も詳しく知りたく思う。とはいえ、本書は日本語学と心理学の狭間みたいなものなので分野がちょっと違うんだろうな。2017/01/18
橘 劫
0
卒論でオノマトペの次元尺度を調べるにはどうすればいいのか、と云う指南書になっていますし、自分の行ったアンケートの活用方法の材料にもなりえます。僕自身は心理学用語の辞書代わりに使用している節がありますが。「MDS」や「SD法」といった言語心理学の視点で拝読しております。正直心理学に興味を持たなければ手を取ることは絶対にないだろうと思える書物ですww2009/10/18
未完AAA
0
オノマトペの本。より脳科学や心理学に近い感じで言語学。「感じ方」のアンケートを取るのに参考になるかも?2010/12/02