内容説明
人は大人になるために〈子供〉を殺さねばならない。「猿聟入」という昔話への違和をきっかけに、供犠と通過儀礼の物語の複雑なからみ合いを解きほぐし、「赤ずきんちゃん」『遠野物語』から『鉄腕アトム』『タッチ』などの現代のコミックまでに共通する物語の構造を鮮やかに摘出する。
目次
序章 通過儀礼という主題
1 異類殺害と通過儀礼―「猿聟入」を読む
2 最初の求婚者の死―「ホットロード」「タッチ」「めぞん一刻」を読む
3 誰がトーマを殺したか―「トーマの心臓」を読む
4 供犠と〈子殺し〉―「瓜子姫」を読む
5 消費社会の〈赤ずきんちゃん〉―グリム版「赤ずきんちゃん」を読む
6 神隠し考―「ピクニックatハンギングロック」と「遠野物語」を読む
7 「鉄腕アトム」の首―「アトム大使」と「わたしは真悟」を読む
8 供犠志願後の動機―「フィツカラルド」を読む
9 自己犠牲という禁忌―「身がわり山羊の反撃」を読む
10 〈外部〉はどこにあるのか
11 通過儀礼の可不能性をめぐって
終章 ビルドゥングス・ロマンと「移行対象」殺害
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