感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
うえ
5
「夢見られた夢見る人」は、インド十世紀の『ヨーガヴァーシシュタ』から荘子の胡蝶の夢のようなエピソードをとりあげる。「源氏物語にみる作者の個性化の過程」は、源氏物語をどこで区切るかを玉上琢弥と、吉本隆明のケースを紹介し、個性化の過程は一直線ではなく多様であることを述べる。「語りとしての沖縄シャーマニズム」は東北型シャーマンと南日本型シャーマンの差異に言及しつつ、南日本型は入巫の境界が曖昧であることを延べ、沖縄のユタの巫業を再現し分析する。「マレーン姫」はグリム童話を元に真の人格を確立していく過程を読みとく。2019/04/18