内容説明
中世ヨーロッパの二大神話の一つを、モーツァルトは「ドン・ジョバンニ」で音楽で再現したが、モリエールは言葉によって民間伝承から神話を蘇らす。古典主義時代の喜劇作者の内面に立入り、至高善としての人間の官能と知性を包括する欲望を考察する。
目次
第1章 十七世紀フランスのリベルタン(自由主義)運動
第2章 ルクレチウスの哲学
第3章 モリエールの『ドン・ジュアン』
第4章 喜劇と想像―モリエールの場合
第5章 『ドン・ジュアン』劇の石像―モリエールからロマン派へ
第6章 『タルチュフ』の笑い
第7章 ラシーヌの毒殺事件をめぐって―十七世紀フランスの愛と死の裏面史
著者等紹介
金光仁三郎[カネミツジンサブロウ]
1941年生まれ。1966年、東京大学文学部仏文科修士課程修了。現在中央大学教授。『世界シンボル大事典』(J・シュヴァリエ、大修館書店、訳者代表、第33回日本翻訳出版文化賞)、『世界神話大事典』(Y・ボンヌフォワ編、翻訳主幹、第38回日本翻訳出版文化賞)など多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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