内容説明
熊本の風土につちかわれた文学の豊饒さは、他処に比べて遜色ないどころか、むしろ、出色と言ってよかろう。この好条件の郷土文学を現地で手堅く研究する集まりが纒めた最新の成果集。
目次
中村汀女―『汀女句集』を中心に
蔵原伸二郎―『猫のゐる風景』ノート
耕治人―“母なるもの”を中心に
三島由紀夫と「熊本」―「奔馬」をもとにして
阿川弘之―『雲の墓標』論
中野孝次―『麦熟るゝ日に』を中心に
島一春―『燃える海』の背景
林房雄覚え書
今西祐行―『肥後の石工』
たかしよいち―『北の逃亡者』小論〔ほか〕