新典社新書
物語の中の京都

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ 新書判/ページ数 159p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784787961761
  • NDC分類 913.41
  • Cコード C0295

内容説明

街のそこかしこに歴史上の大小の事件や、著名人の事跡がのこる特別な街、京都。清水寺・六角堂・伏見稲荷大社など、名所を舞台とする中世の物語をひもとくことで、その場所が歴史の中でどのような性格を持っていたか、また、静御前・和泉式部・蝉丸といった著名な人物が、その場所とどのように関わっていたかを明らかにする。京都の街の多面性をさらに楽しめるようになる一書。

目次

清水寺の物語空間―『観音本地』考(『観音本地』の世界;観音信仰と異類女房 ほか)
六角堂―如意輪観音と如意尼(六角堂の如意尼;如意尼と親鸞 ほか)
六条堀川・神泉苑と静御前(六条堀川の静御前;神泉苑の静御前 ほか)
稲荷山の信仰と伝承―和泉式部・〓(だ)枳尼天(稲荷山の信仰;道祖神 ほか)
蝉丸秘曲伝授譚(蝉丸の登場;皇孫たちの音楽伝承 ほか)

著者等紹介

濱中修[ハマナカオサム]
1954年大分県生まれ。中央大学大学院修了。専攻:中世物語文学。国士舘大学文学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

田中峰和

3
今でこそ観光客が行き交う清水坂も、平安時代から南北朝時代は乞食、非人が多く住む地だった。この非人に関しては秀吉・家康時代に確立した士農工商云々と固定された身分とは違う。清水寺自体が乞食・非人と関わりの深い空間で、当時の物語の多くでは観音が非人の前に登場し信仰の力を顕現する。聖と賤が密接な関係をもち、賤しまれた者が観音などの信仰で立身を遂げる話が多い。親孝行や信心深さから美女に身をやつした観音が押しかけ女房になり、その評判から権力者が横恋慕するパターンが中心。身分社会の確立前には異類女房譚も存在したのだ。2018/06/28

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/12734211
  • ご注意事項

最近チェックした商品