内容説明
時の古今、洋の東西を問わず、「待つ女」は、さまざまな物語に描かれ続ける人気の女性像。携帯電話もパソコンメールもない時代、女は帰らぬ男をひたすら待つのみだったのか。ただ待つだけでは済まなかった、「待つ女」たちの姿とは。
目次
1 ひたすら夫を待ち続ける話(待つ女の悲劇;江戸時代の待つ女 ほか)
2 幽霊となって夫を待つ話(どこまでも待ち続ける女;帰れない夫 ほか)
3 夫が帰ってくる悲劇の話(帰ってきた夫;現代にも起こる帰ってきた夫 ほか)
4 恨みを晴らすことに転じた女の話(女の恨み、怒り;「吉備津の釜」の磯良 ほか)
5 待つという文学テーマと現実(「待つ」という文学テーマ;西鶴が描いた吉野という女 ほか)
著者等紹介
大輪靖宏[オオワヤスヒロ]
1936年4月6日東京都に生まれる。1960年3月慶應義塾大学文学部国文学科卒業。1968年3月慶應義塾大学大学院文学研究科国文学専攻博士課程修了。専攻・学位:日本近世国文学・文学博士。現職:上智大学名誉教授・社団法人日本伝統俳句協会理事(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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