内容説明
二人の男性に求愛されてしまった!その時、彼女はどうしたか?万葉集では大伴家持ら有名歌人の歌のモデルとなり、後に物語や謡曲、そして森鴎外の作品の題材にまでなった菟原娘子。日本人の心を惹きつけてやまないその伝説の魅力とは?人々が受けつぎ、つむぎ、そして生まれた、ひとつの新たな文学史のかたち。
目次
1 三つの古墳
2 『万葉集』の「菟原娘子伝説」
3 『大和物語』の「菟原娘子伝説」
4 謡曲「求塚」の「菟原娘子伝説」
5 森鴎外作戯曲「生田川」の「菟原娘子伝説」
6 墓という“場所”
7 「偲び」の回路を開き得る“場所”としての墓
8 墓に出くわす歌
9 墓が持つ特質
著者等紹介
廣川晶輝[ヒロカワアキテル]
1968年1月群馬県安中市に生まれる。1991年3月北海道大学文学部文学科卒業。2000年3月北海道大学大学院博士後期課程修了。専攻・学位:日本上代文学・博士(文学)。現職は甲南大学准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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