感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
K.H.
5
こんなに忌部氏に付き合ったのは初めてだし、きっと最後だろう。なんだか少し題名にだまされた気がする。いや、嘘はないんだけど、「ユーラシア文化」の中の「纏向」と「邪馬台国」の部分に惹かれて読み始めたのに、まさか真ん中の忌部が主役だったとは。天皇の名前の頭に小さな数字で何代目か付してあるのはいい工夫だと思う。あと、比較や変遷を表でまとめているのもわかりやすい。こうした工夫のおかげもあり、主題のわりには読みやすかった。最後の方ではすっかり忌部に感情移入していたのか、その没落に一抹の寂しさを覚えてしまう。2022/01/12