感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
コシヒカリ
1
卒論の研究対象になるかもしれないと思い、購入した。 結構高い買い物ではあったものの通読して面白さを実感した。 『とりかへばや物語』という、昨今のジェンダー思想が入り混じる世の中にこそ読まれる作品を研究することは、男女間の意思に一石を投じる事ができるだろうと思われる。 特に興味を引いたのは、女君と四の君での書かれ方の違いについての論考が大変面白かった。女性としての幸福を得た両者であるが、女君はどうしても侍従たる存在ではなく、男を踏み台とし国母の位を得る。 女君に本当の幸せは来るのか。 研究が楽しみである。2025/07/11