出版社内容情報
《内容》 小児科当直医マニュアル改訂第10版をお届けする．
このマニュアルは，3年毎に改訂しており，初版から30年目とな
る．この間，日進月歩の小児医学の最新の知識を反映できるよう努
力している．また，読者のご要望にできるだけ応えたいと考えてい
る．利用者の皆様の率直なご意見が頂戴できれば幸甚である．
このマニュアルは元来，神奈川県立こども医療センターの小児科
医たちが当直勤務を行うに当たって，できるだけ共通な基盤と方針
とレベルで診療が行えるように作成されたものである．執筆はそれ
ぞれ専門家が行っているが，いろいろな方法を列挙するのではなく，
実際にこども医療センターで行われていることを記載している．中
でも日常遭遇する機会が多く，しかも救急的処置の必要な小児疾患
について，差し当たって必要な処置・治療法などを具体的に記載し
ている．したがって，小児科医あるいは内科医が，実際臨床の場に
おいて，直ちに実行にうつすことができる内容と考えている．今回
は新たに“急性呼吸不全”と“oncological emergencies”の項目
を加え，充実を期した．
ポケットサイズにするために，内容と記述は簡潔を旨としている．
エビデンスも割愛されている．より詳しい点については，成書など
を参照されるようお願いする．今回から編集者が大幅に入れ替わっ
た．今後とも皆様の座右の書として，御利用いただけることを願っ
ている．
2004年3月
編集 赤城 邦彦
気賀沢 寿人
康井 制洋
《目次》
１．蘇生
２．急性呼吸不全
３．痙攣
４．意識障害
５．ショック
６．輸液
７．高カロリー輸液
８．輸血
９．oncological emergencies
１０．各種感染症における抗生物質の選択
１１．免疫グロブリン製剤
１２．心不全，不整脈
１３．低酸素発作，プロスタグランディン療法
１４．急性腎不全
１５．急性副腎不全
１６．糖尿病性ケトアシドーシス
付 原因不明の低血糖を診察する場合の注意
１７．未熟児・新生児急患入院時の処置
１８．気管支喘息の対症療法
付 急性細気管支炎
１９．アナフィラキシー
２０．クループ症候群
２１．川崎病
２２．肝不全
２３．血友病
２４．DIC
２５．ITP
２６．食中毒・腸管感染症
２７．薬物中毒
２８．溺水
２９．熱傷
３０．耳鼻科的救急処置（鼻出血，急性中耳炎，異物）
３１．簡単な点眼薬
３２．簡単な軟膏類使用法
３３．腸重積症
３４．外鼠径ヘルニア嵌頓の徒手整復
３５．緊急時の向精神薬
３６．疼痛緩和
３７．常用処方・薬剤
付１：緊急薬早見表
付２：使用薬剤の微量点滴静注用
溶液作製法
付３：標準身長，体重，座高，頭囲
付４：体表面積表
付５：隔離を必要とする小児伝染性疾患早見表
