高齢者支援のための精神医学

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高齢者支援のための精神医学

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  • サイズ A5判/ページ数 179p/高さ 21cm
  • 商品コード 9784787812681
  • NDC分類 493.7
  • Cコード C3047

出版社内容情報

《内容》 高齢者を取り巻く医療・福祉のありかたが見直され様々な支援サービスが創出されている。精神医学とその関連領域から心理支援の実践や研究のために必須なトピックを網羅    

《目次》
 高齢者の心と病気
1 加齢と痴呆の神経心理学―北條 敬・加川真弓・上田展久
はじめに
A 加齢研究の問題点
 1.コホート効果
 2.正常加齢と痴呆の前駆期・初期
 3.高齢者および痴呆患者の神経心理学的評価時の留意点
B 記憶
 1.短期記憶
 2.意味記憶
 3.エピソード記憶
 4.遠隔記憶remote memory
 5.手続き記憶
C 言語
 1.単語
 2.統語syntax
 3.談話discourse
 4.ADと失語タイプおよび経過
 5.加齢と失語タイプ
D 空間性機能
 1.加齢と空間性能力
 2.ADと空間認知障害
E 抽象思考
 1.概念形成と変換
 2.問題解決problem-solving
F 人格
 1.加齢と人格
 2.痴呆とその病前性格
2 診断と治療―田崎博一
A 痴呆
 1.概念
 2.分類と原因
 3.臨床症状
 4.診断
 5.医学的治療
B うつ病,うつ状態
 1.概念
 2.臨床症状
 3.医学的治療
C 老年期妄想性障害
 1.概念
 2.臨床症状
 3.医学的治療
D せん妄
 1.概念と原因
 2.臨床症状
 3.診断
 4.医学的治療
E その他の疾患
 1.高齢者の神経症
 2.睡眠障害
 高齢者の心身ケア
3 行動異常・痴呆のケア―宮永和夫
はじめに
 1.行動異常とは(behavioral and psychological symptoms of dementia : BPSD)
 2.若年期痴呆と老年期痴呆のBPSDの比較
A 行動異常・痴呆の介護(ケア)
 1.ケアの原則とは
 2.老化に伴う身体や心理的変化の理解が必要
 3.個々人の状態に合わせて対応する
 4.介護者は,身体・精神の両面で健康であること
 5.皆で支え合う
B 個別の行動異常に対する対処法
 1.他害に関連する行動異常
 2.自傷に関連する行動異常
 3.精神症状
 4.その他の問題行動
4 高齢者と居宅介護―藤野信行
A 高齢者介護を巡る現状
 1.統計調査からみた居宅介護の実態
 2.依存と自立
B 日本型福祉と家族介護機能
 1.家族機能にみる介護の変遷
 2.日本型福祉の再構築と介護
 3.家族の介護負担と居宅介護を継続する条件
C 高齢者の生きる権利と介護
 1.人間らしく生きる
 2.介護保険と介護者
5 高齢期の身体活動の意義―谷口幸一
A 介護予防と運動
 1.要介護高齢者の実態
 2.介護予防・生活支援事業の取り組み
 3.“なるな寝たきり,つくるな寝たきり”
 4.閉じこもり症候群
 5.高齢者の自立と健康
B 高齢期における運動・スポーツの実態と意義
 1.高齢者の運動・スポーツの実態
 2.高齢期の運動・スポーツの意義
 3.高齢期のための運動指針
C 高齢者のための体力評価とスポーツの実施
 1.高齢者の体力
 2.高齢者スポーツ種目の開発条件
 3.高齢者スポーツの実施条件
 高齢者の人権
6 告知とインフォームド・コンセント―小泉美佐子
A インフォームド・コンセントの歴史と概念
 1.インフォームド・コンセントの歴史
 2.インフォームド・コンセントの概念
B インフォームド・コンセントの実際
 1.インフォームド・コンセントの要素と実際
 2.がん告知
 3.痴呆の告知とその後の介護におけるインフォームド・コンセント
C 痴呆性高齢者の身体拘束と人権
 1.介護保険施設における身体拘束の禁止
 2.痴呆性高齢者の身体拘束とインフォームド・コンセント
 3.身体拘束廃止の取り組み
7 痴呆高齢者と成年後見制度―渡辺俊三
A 民事法での能力
 1.権利能力
 2.意思能力
 3.行為能力
 4.不法行為能力
 5.事理弁識能力(判断能力)
B 新しい成年後見制度
 1.成年後見制度とは
 2.これまでの成年後見制度の問題点
 3.新しい成年後見制度
 4.法定後見の制度
 5.財産に関する法律行為
 6.任意後見の制度
 7.成年後見登記の制度
C 成年後見事件の審判手続き
 1.成年後見事件の手続きの開始(申立)
 2.成年後見事件の審理
 3.成年後見事件の審判
D 成年後見制度における鑑定・診断
 1.鑑定・診断の手続き
 2.鑑定・診断の位置づけ
 3.鑑定および診断のガイドライン
E 離婚
 1.離婚とは
 2.精神病離婚
F 遺言
 1.遺言とは
 2.遺言の方式
 3.検認
 4.遺言能力の問題点
 高齢者の死
8 死にいたる過程―小池眞規子
A 死について
 1.死の形の変化
 2.近くて遠い死の存在
 3.死に対する恐怖
 4.人称による死の違い
B 死にゆく患者の心理過程
 1.死への心理的プロセス
 2.全人的苦痛
C 高齢者にとっての死
 1.自然な形の死
 2.尊厳ある死
9 ターミナル・ケア―大湯広志・工藤清次郎
A ターミナル・ケアの概念と歴史
 1.はじめに
 2.終末期
 3.ターミナル・ケアの概念
 4.ターミナル・ケアの歴史
B 高齢者のターミナル・ケアの実際
 1.ターミナル・ケアにおける医療体制
 2.高齢者のターミナル・ケアの特徴

10 高齢者の自殺とその予防―大山博史
A 高齢者自殺の特徴
 1.高齢者自殺の疫学
 2.高齢者における自殺の契機
 3.高齢者自殺のリスクファクター
 4.老年期うつ病における自殺のリスクファクター
B 高齢者自殺過程のモデル
 1.自殺の心理的過程モデル
 2.高齢者自殺の心理社会的モデル
C 高齢者自殺への対応
 1.面接における高齢者自殺の危険性評価
 2.面接における自殺予防の初期対応
D 高齢者自殺の予防
 1.高齢者自殺予防活動の実績と適応
 2.本邦郡部における高齢者自殺予防活動の展開
 3.本邦における高齢者自殺予防の今後の課題
索 引

目次

1 高齢者の心と病気(加齢と痴呆の神経心理学;診断と治療)
2 高齢者の心身ケア(行動異常・痴呆のケア;高齢者と居宅介護 ほか)
3 高齢者の人権(告知とインフォームド・コンセント;痴呆高齢者と成年後見制度)
4 高齢者の死(死にいたる過程;ターミナル・ケア ほか)

著者等紹介

大山博史[オオヤマヒロフミ]
立命館大学産業社会学部助教授

谷口幸一[ヤグチコウイチ]
東海大学健康科学部教授

藤野信行[フジノノブユキ]
聖徳大学短期大学部教授
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。