出版社内容情報
《内容》 母体の胎児に対する免疫寛容機構とその破綻に基づく病態について,歴史や身近なことを引用しながら,免疫による生体調節の新たな解析をユーモアあふれる語り口で書いた. 《目次》 第一章 免疫学の中の生殖免疫学 ・胎児はなぜ拒絶されないのか-メダワー卿の仮説から ・胎児の免疫学的隔離機構-HLA-Gの発見とその役割 ・脱落膜のリンパ球 ・胸腺外T細胞 ・γδT細胞 ・胎盤の産生する免疫調節物質 ・自己抗体産生細胞とその意義 ・イデイオタイプネットワークと生殖免疫 ・妊娠とTh1, Th2バランス ・避妊ワクチンと抗精子抗体第二章 生殖免疫と疾患 ・習慣流産の免疫療法と遮断抗体 ・梅毒反応と抗リン脂質抗体症候群 ・梅毒の話 ・サイトカインと陣痛発来、早産 ・妊娠中毒症と免疫 その一-疫学より ・妊娠中毒症と免疫 その二-サイトカインと妊娠中毒症 ・エストロゲンと自己免疫病-HRTの功罪 ・B-1細胞の機能とエストロゲン-子宮内膜症と免疫 ・AIDSの垂直感染第三章 生殖遺伝学と生殖免疫学 ・有性生殖の利点 ・胎生の進化 ・HY抗原?ZFY?SRY? 哺乳類の性決定機構 ・雌の蚊はなぜ吸血するのか ・X染色体の不活化とインプリティング -雄の三毛猫はなぜ珍しいか ・Genetic conflictからみた母児相関 ・日本人の起源第四章 歴史の中から ・アン女王と習慣流産 ・胞状奇胎と妊娠-マーガレット伯爵夫人の悲劇 ・カストラートの話 ・ハプスブルク家の顎と流産 ・ツタンカーメン王の女性化乳房 ・女性性器の粘膜免疫-ゼンメルワイス教授の悲劇
目次
第1章 免疫学の中の生殖免疫学(胎児はなぜ拒絶されないのか―メダワー卿の仮説から;胎盤の免疫学的隔離機構―HLA‐Gの発見とその役割;脱落膜のリンパ球 ほか)
第2章 生殖免疫と疾患(習慣流産の免疫療法と遮断抗体;梅毒反応と抗リン脂質抗体症候群;梅毒の話 ほか)
第3章 生殖遺伝学と生殖免疫学(有性生殖の利点;胎生の進化;HY抗原?ZFY?SRY?哺乳類の性決定機構 ほか)
第4章 歴史の中から(アン女王と習慣流産;胞状奇胎と妊娠―マーガレット伯爵夫人の悲劇;カストラートの話 ほか)