内容説明
鮮烈に闘った者の自省的総括。60年安保の全学連、68‐69年世界的反乱の中での諸党派、反戦青年委、全共闘とベ平連―鮮やかに登場し、強烈な印象を与えた新左翼運動の40年、そして、現在。その功罪は?教訓は。
目次
第1部 新左翼運動の軌跡と総括(「新左翼」の創成、そして今―一「老活動家」の回想と反省;ラディカリズムの終焉と再生;新左翼党派運動の歴史的意味―思想的総括への問題提起;全共闘・新左翼とウーマン・リブ―永田洋子、田中美津、その分岐点 ほか)
第2部 アンケート「新左翼運動についてわたしはこう考える」(本当のマルクスという考え方の限界;天皇制の裏返しレプリカ;新左翼運動の歴史的位置とその現在;「新左翼」は本当に新しかったか ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
nobody
6
なぜ新左翼運動が腐乱醜悪化したか、菅孝行、荒岱介、国富建治、村瀬大観の文章の腐乱醜悪さそのものがまさにその回答である。こんな奴らに率いられたのでは凋落して当然である。組織を守ることは即ち保身であり、理解されては己の中身のなさがバレるから理解されないように難解な文章で虚勢を張る。やはり虚栄心が全ての根源なのである。スターリンの再評価が起こり(現に佐々木力によると廣松渉は「スターリンに対するある種の尊敬の念を死ぬまで持ち続けた」)、レーニンの批判が起こるだろう。とにかく不可解なことにマルクスの後継者が現れず、2021/12/25
瓜月(武部伸一)
4
「新左翼」と言う言葉自体がすでに死語。「いまさら」という4文字も頭に浮かぶ。しかし…戦後史の中で新左翼運動が果たした役割を振り返る意義はある。何を目指して少なくない人々が参加したのか。現実に行われた運動とその影響。何より運動が挫折し、無残な結果に至った原因が何であったのか。それを考え続けることは、かつて運動に連なった全ての人にとって務めだと思う。さらに考える。新左翼を考えることは、日本の社会運動全史を考えることでなければならない。20年前に刊行された本書を目印として過去そして現在に遡及する読書を続けよう。2020/04/29
( ̄∀ ̄)
0
新左翼運動の内容についてもう少し詳しく知りたくて借りた本。2013/05/16