目次
第二段階における公式化の機能(序列の問題;責任と責任事項;コミュニケーション・ネットワークの公式化;指導者と上司 ほか)
公式組織における協働(公式性と実際の行為;期待構造と社会的接触の構造;公式的な役割と非公式的な役割の分離;状況の固有性 ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
roughfractus02
7
本書での公式formalとは公的publicの意味ではなく不確定性に満ちた世界でのシステムの安定化や規範の形成という意味で用いられ、不確定で偶発的な環境下でいかにして組織の安定は可能かという問いを暗に含む。外部環境である人間がシステムの安定化過程でいかに管理されるのか?個々人の対面的コミュニケーションで行動期待を安定化させる(複雑性の縮減)のは相手との共在から生まれる信頼だが、見知らぬ者同士の間接的シーケンスでも維持可能な内的秩序の必要である。ここから本巻は組織の構成をコミュニケーション機能から捉え直す。2024/08/12
ぷほは
2
上巻はホントにルーマンが書いたのか?という位に分かりやすい話であり、内/外のシステム要件を恒常性維持に置いている完全にパーソンズに乗っかった理論にも関わらず、その後の分析に登場する具体的な事例がどう考えても行政官としての本人の経験ありきで書かれているため、別の意味でルーマンらしさが出ているという、他の訳書にはない特徴がある。下巻だと議論は迂回を重ねるためいつものように追いにくくなり、また翻訳の問題や誤字・脱字も多いためツラくなってくるが、初期はこんなことも書いてたんだなぁという感慨には浸らせてくれるかな。2019/02/20
Max Brown
0
初期ルーマン。機能分析の凄まじい威力。要再読。2013/06/30