内容説明
ロシア帝政下のポーランド・ユダヤ人居住区に生を受けたザメンホフは、民族差別の真直中で成長している。すでに15歳の時に国際語の創造へと目をむけている。エスペラントに捧げた自己犠牲と勇気ある生涯を豊富な資料を駆使して提示する。
目次
理性と愛
中学生がコトバを作り出す
父親と息子
ザメンホフ博士
協力者
息子と父親
検閲
苦闘は続く
フランスの分裂
勝利
『エスペラントの基礎』
人類のための宗教
ジュネーブ
英国のザメンホフ
反逆者たち
団結
バルセロナとワシントン
アントワープとクラコフ
翻訳者
父親と子供たち
傷心
不滅の生涯
黒い鉤十字と緑の星
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Hiroshi Nishina
1
現在でも世界中で用いられている人工言語であるエスペラントを考案したザメンホフの伝記である。栴檀は双葉より芳しとはよく言ったもので、幼少期から学業に優れ、多言語環境で育った氏が、民族や言語の違いにより無益な対立を繰り返す周囲の状況を嘆き、数々の困難や挫折を経験し、苦悩しながらも、万人が用いることの出来る平易な普遍言語の普及を通じ、世界平和を実現しようとする過程を克明に書き綴っている。志半ばにして病に倒れた彼の博愛主義的精神が、今日のエスペランティストのみならず人類全体に共有されるのはいつになるのだろうか。2013/05/27
Narr
0
エスペラント語を調査する上で参考程度に。