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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ケイ
138
出だしのイメージが強烈だ。空から落ちる男二人。爆発した飛行機からパラシュートもなしに、イギリス沿岸に墜落して…、無事なようだが、自身が変質していく。一人は大天使に。一人は悪魔に。そして、彼らの物語が語られていくのだが、そこからがややこしい。たくさんの登場人物に、絡まる出来事、溢れ出る知識。イギリスやインド、コーランの一般常識が必要だし、訳者がイスラム専門家であって、文学や言語の専門家でないことも一因か…。巻末の解説は、下巻を読んでから読もうと思う。出版後の話題から事件を経て、語られなくなった印象。2017/08/29
まふ
107
ジブリール・ファリシュタというインド映画の大スターと、同じく役者のサラディン・チャムチャが偶然同じ飛行機に乗り合わせ、ハイジャックにより爆破されて英国ドーヴァーに不時着するというところからドタバタ喜劇的にストーリーが展開する。ジブリールが見る夢が紹介されるがその夢はイスラム教およびマホメッド、その他重要人物の聖跡を汚すものが多く…というところがこの物語の読ませどころのようである。が、その問題点なるものが私的にはよくわからないままに終わってしまった。下巻はいったいどうなるのだろうか。⇒2024/11/21
nakanaka
82
ようやく上巻を読み終えた、疲れた。正直言って私には難しすぎました。半分も理解できていないと胸を張って言えます。いろいろと世間を騒がせた作品のようだったので期待して読み始めましたが、登場人物が多過ぎるし時代や場面がコロコロ変わるので訳が分かりません。イスラム教の知識が全く無い人には難しいのではないでしょうか。解説やネット上の情報を取り入れつつ下巻へ!2016/06/14
扉のこちら側
82
2016年394冊め。【190-1/G1000】作中でコーランが批判・揶揄されたと、シーア派の最高指導者ホメイニ師により著者には懸賞金付きの死刑宣告のファトワー(宗教令)が出された。それを出した当人にしか撤回できないワトファーの性質上、ホメイニ師の死により永久に命を狙われ続ける著者は、現在も英国政府の厳重な保護下におかれている。邦訳者の五十嵐氏を含め、出版に関わった人たち40人以上がすでに世界中で殺されている。そんな有名すぎる逸話は知っていても、今回読むまで実は内容は全く知らなかった。(続2016/06/11
NAO
75
ハイジャック犯に爆破されたボンベイ発ロンドン行の飛行機に乗っていた乗客二人が奇跡的に助かるも、一人は天使に、一人は悪魔となる。以後の二人を描く語り口は軽薄なほどに軽いが、中身はなかなか。2021/01/07