出版社内容情報
動乱のつづいた東アジアの情勢のなかで、倭国には各地に王が割拠し、それぞれ独自の外交をおこなっていた。5世紀は、「ヤマト」と「カワチ」に政治拠点と墳墓を構えた倭の五王の時代である。激動の時代を経て、倭国大王が中央と地方の関係を築くまでの過程を描く。
内容説明
動乱のつづいた東アジアの情勢のなかで、倭国には各地に王が割拠し、それぞれ独自の外交をおこなっていた。5世紀は、「ヤマト」と「カワチ」に政治拠点と墳墓を構えた倭の五王の時代である。激動の時代を経て、倭国大王が中央と地方の関係を築くまでの過程を描く。
目次
序章 倭国・倭国王と日本・天皇
第1章 三世紀から四世紀の倭―七支刀と「ふる」の王
第2章 倭と百済の外交のはじまり
第3章 倭と金官国
第4章 四一三年の倭の遣使
第5章 「かづらぎ」の王と加羅国
第6章 倭とキビ王権―倭国王と対峙した一大勢力
第7章 倭の五王の政治拠点と墳墓―「カワチ」と「ヤマト」
第8章 ワカタケル大王と「キ」の王
第9章 オオド王(継体大王)と武寧王
結章 倭国の統一―倭国は古代国家か
著者等紹介
坂靖[バンヤスシ]
1961年生まれ。同志社大学大学院文学研究科修了、博士(文化史学)。奈良県立橿原考古学研究所企画学芸部長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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hyena_no_papa
2
著者は橿原考古学研究所在籍と言うだけあって、古墳を中心とする考古学的知見から倭国史を組み立てようとする。それはそれで意欲的な取り組みか。ただ、漢籍に親しんでいるものからすれば違和感は小さくない。天皇陵の比定自体様々な問題を抱えているし、倭の五王がそれぞれどの天皇に当たるのかも異論交錯して未だ収束を見ない。その中で埴輪など考古学的事物から特定の古墳を倭の五王の陵墓に比定しようとする試みには飲み込めないものを感じる。邪馬台国時代を「倭」の時代だとして「倭国史」から外すような組み立ては「普及書」として如何?2022/03/08
Tetsuji Yamaguchi
1
★★★2021/11/18
Junko Yamamoto
0
倭人の国、倭国はほぼ同質な人々であるにも関わらず、軍事・外交はバラバラ。2022/02/28