内容説明
北部九州では最大、最古の前方後円墳、豊前石塚山古墳。その被葬者はヤマト政権と密接なかかわりをもち、大陸へのルートを確保する役割を担っていた。筑紫政権下からヤマト政権下へと組み込まれてゆく北部九州の姿を古墳と副葬された三角縁神獣鏡から解き明かす。
目次
第1章 豊前の初期前方後円墳(周防灘を望む地;畿内文化の特徴をもった古墳)
第2章 石塚山古墳を掘る(歴史に翻弄された古墳;竪穴式石槨の発掘;墳丘の発掘;墳丘と主体部の復元)
第3章 出土鏡をさぐる(出土鏡の型式と編年;配布と同笵鏡の分有;その他の副葬品)
第4章 前方後円墳の意味するもの(最古の前方後円墳の特徴;前方後円墳創出の背景;葬送儀礼の確立;副葬された威信財;前方後円墳の伝播と政治性)
第5章 筑紫政権からヤマト政権へ(筑紫連合政権の盛衰;ヤマト政権の台頭;豊前地方の首長墓群;九州の盟主としての石塚山古墳;初期国家形成の時代)
著者等紹介
長嶺正秀[ナガミネマサヒデ]
1951年、島根県生まれ。苅田町教育委員会での埋蔵文化財行政(石塚山古墳、松山古墳群、松山城跡、等覚寺修験道遺跡群、岩屋古墳群、近衛ヶ丘遺跡などの調査、報告書刊行)を担当し退職。但し、2002~05年の間は、苅田町合併50周年記念誌の編集・執筆に従事。1975~87年までは、京都平野の主要な遺跡や古墳(竹並遺跡、前田山遺跡、下稗田遺跡、八雷古墳など)の調査と報告書の刊行に従事(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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