内容説明
いつも見ているけれど、知らなかった京都!京都生まれ、京都育ちの歴史学者が案内する京都。
目次
上京(平安京の中心―平安宮大極殿跡;平安宮の謎の空間―縁の松原;失意の公家の偉業―京都御所 ほか)
洛北(清流に涼を求めて―下鴨神社の御手洗祭;豊臣時代の鉄造擬宝珠―千本閻魔堂;探しまわった塚を“発見”―紫野の衣懸塚 ほか)
洛東・山科(古代・中世の火葬塚―京都大学北部構内遺跡;複製された石仏―百万遍知恩寺の阿弥陀仏経碑;京都の関羽さま―芝薬師大興寺 ほか)
著者等紹介
山田邦和[ヤマダクニカズ]
1959年、京都市に生まれる。同志社大学文学部文化学科文化史学専攻卒業、同大学院文学研究科文化史学専攻博士課程前期修了。博士(文化史学)(同志社大学)。考古学・都市史学専攻。平安博物館助手、古代学研究所助手、京都文化博物館学芸員、花園大学教授などを経て、同志社女子大学教授・同大学史料センター長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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田中峰和
5
京都に住む者にとっても知らないことが多く、ガイドブックというよりむしろ歴史研究書。信長や家康に比べ秀吉が京都に影響を与えた部分が多いのは、施政期間が長くこの街を愛していたからだろうか。同じように京都育ちで京都を愛する著者の研究姿勢が端々に表れて楽しめた。秀吉が将軍就任を希望して足利義昭の養子になることを申し入れたが、拒絶され、彼に言い成りの皇室に頼み関白になったという説が面白い。家康や信長は源平につながる家柄にこじつけようとしたが、庶民の秀吉には無理。地震による伏見城崩壊も政権を短命に終わらせた。2020/03/19
Yoshihiro Yamamoto
1
B+ 京都国立博物館の売店に並べられていたこの本。上下巻あるが、上巻は京都でも私が好きな上京・洛北・洛東・山科を取り上げているので読んでみたくなった。安倍晴明邸のこと(晴明神社じゃないのね…!)、平安京の心理的バリアのこと、後白河法皇との間に高倉天皇をもうけた建春門院(平滋子)のこと、山階寺(なんと、興福寺の前身だった!)のこと、秀吉がなぜ征夷大将軍にならなかった(なれなかった)のか、京都御所のこと、などなど、関心をもっていたことについて深掘りがされていて、とても参考になった。2022/10/24
Junko Yamamoto
0
観光ガイドブックにはのっていないディープな京都の過去の痕跡。面白いこの本もって京都に行きたくなった。2021/08/12