内容説明
日本列島中央に位置する山国信州のオアシス諏訪湖。その湖底に、精巧に作られた黒や赤の美しい石の矢尻が大量に埋もれていた。この「湖底の謎」に挑戦し、列島始原の人類を追い求めた坪井正五郎、鳥居龍蔵、藤森栄一らの軌跡をたどり、太古の狩人たちの開拓精神に迫る。
目次
第1章 諏訪湖の輝く宝(日本列島一美しい石鏃;諏訪湖底の謎)
第2章 湖底の謎を追った狩人たち(橋本福松の発見;坪井正五郎と曽根論争;考古学に目覚める地域住民;科学の眼で曽根に迫る;高校生戸沢充則の成果;藤森栄一の徹底研究)
第3章 曽根遺跡を探究する(ふたたび曽根へ;みえぬ湖底の生活の跡;曽根の暮らしは旧石器時代から;縄文時代草創期の単純な土器;美しく、大量の石鏃;掻器という石器の背景;曽根を語る貴重な石器)
第4章 曽根に生きた太古の狩人(狩人の暮らした諏訪湖畔の謎;縄文時代草創期の暮らしぶり;日本列島一美しい石鏃の意味)
第5章 曽根遺跡の保存と未来(諏訪湖の開発と保存運動;曽根遺跡発見一〇〇年、そして未来へ)
著者等紹介
三上徹也[ミカミテツヤ]
1956年、長野県岡谷市生まれ。明治大学大学院博士前期課程修了。現在、長野県富士見高等学校教員。第10回尖石縄文文化賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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