出版社内容情報
本当にわかるルーマン・社会システム理論の入門書。ルーマンが用いる概念と彼の著作の社会的背景・意味をかみくだいて解説。「最初は馴染みのないものであっても、わずかな中心的概念に習熟しさえすれば、社会的世界がこれまでとは全
内容説明
本書では、ルーマン社会学の複雑性のいくらかを解きほぐすことを試みる。目指すのは、たとえルーマンが用いている語彙が、最初は馴染みのないものであっても、実際にはわずかな中心的概念に習熟しさえすれば、社会的世界がそれまでとはまったく違った仕方で、つまり、社会学的システム理論の視点から観察したときに立ちあらわれる見え方で、見えはじめることを明らかにすることである。
目次
第1章 序論
第2章 社会システム
第3章 観察システム
第4章 近代社会の機能的分化
第5章 機能的分化の帰結
第6章 権力と政治
第7章 結論
著者等紹介
ボルフ,クリスティアン[ボルフ,クリスティアン] [Borch,Christian]
1973年生まれ。デンマークのコペンハーゲン・ビジネス・スクール経営・政治・哲学学部教授。専門分野、社会学的システム理論、群衆、経済社会学、建築、政治
庄司信[ショウジマコト]
1958年、山形県生まれ。一橋大学大学院社会学研究科博士課程中退。ノースアジア大学准教授を経て、現在、日本赤十字秋田看護大学非常勤講師ほか。専門分野、社会学理論、社会哲学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ろび
10
1回目の通読。ドイツの社会学者ルーマンの解説本。社会をシステム的に構造化。考え方になれず苦戦したが、複雑な社会を簡易に捉えようとしている点がとても面白い。社会情勢やちょっとした周りの事象の捉え方が変わりそう。”政治”システム、”法”システムなど社会は多様なシステムから成り立っており相互に関係している。しかし其々システム自体の境界は閉じているので、別のシステムの作動の仕方を決定することはできない。システム同士のコミュニケーションの仕方を観察して理解することがポイント。他の方の感想を読んで理解を深めたい。2022/01/04
ゆうき
4
社会システム論とはコミュニケーションによって生成され発話者から聴者へと意味が伝わり聴者が思考することで完了する。バイナリーコードとは「善/悪」といった2極化することで事象を判断することで違う価値観を排除することで事象の判断を的確なものとする。これ以外にもシステム論や政治、権力といった項目が網羅されている。ニコラス・ルーマンは違う学問からその知識を社会学へ代入することで画期的な理論を産み出していった。2016/07/30
罵q
2
ルーマンの入門書として良かった2019/04/16
鯨船
1
わかりやすくて助かった2016/05/12
Hiroki Nishizumi
1
いやいや自分には歯が立たない。分かるところもあったが、よく分からないところの方が多かったな。2016/03/08