内容説明
地球温暖化の影響を最も受けやすいといわれる北極圏。その極北の地に人類はいつから進出し、厳しい自然環境の中を生き抜いてきたのか。寒冷環境に適応してきた人々の歴史と文化、暮らしと社会の仕組みを見つめる。文系・理系の最先端の研究成果をわかりやすく概説したシベリア入門。
目次
極寒のシベリアに生きる人々―シベリア理解への視角
1 人類とシベリア(人類のシベリア進出―多様な生存・適応戦略;トナカイ牧畜の歴史的展開と家畜化の起源 ほか)
2 寒冷環境と社会(極北・高緯度の自然環境;氷の民族誌―レナ川中流域サハ人の智恵と生業技術 ほか)
3 先住民の言語と宗教(先住民言語の多様な世界;シャマニズムをめぐる神話と世界観)
シベリアの温暖化と文化人類学
著者等紹介
高倉浩樹[タカクラヒロキ]
1968年生まれ。1998年、東京都立大学大学院社会科学研究科博士課程単位取得退学(社会人類学博士、1999年)。現在、東北大学東北アジア研究センター准教授。社会人類学・シベリア民族誌専攻(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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takao
0
ふむ2017/10/27
Y / N
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シベリア随一の寒さを誇る,極東サハ共和国を題材にしたシベリア入門。気候・地誌・経済・民族の生活から,交通政策・言語・宗教まで,理系文系にまたがって手広く解説されていてとても面白い。2015/02/20
れんにゅう
0
個人的に、凍った湖の氷を溶かしてできた水は給水車の水より綺麗という発想が好き。ロシアに住みつつも、モスクワに行くことを「ロシアに行く」と表現する人や、複雑なアイデンティティを持ちつつもそれを笑いながら語る人たちに、国境や国、民族と言った括りについて再考させられます。
kozawa
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面白く読ませていただきました。シベリアの民族、文化、言語その他。夏には使えない「冬道路」(氷で作る 幹線でも普通にある)の話その他色々と。2012/07/03