内容説明
メディア社会は一寸先に何が起こるかわからない?!そのノー・フューチャーな性質を、ロック、ポップスの歴史から解き明かす。エルヴィス、ビートルズ、ヒップホップからアイドル、アニメまで…ロックの現場と「リアル」に向き合って生まれた、新しい“社会”の読み方。
目次
ロックとメディアの相関関係(メディアの発達とロックの進化;メディアを巧みに利用するアーティスト メディアの変革者・ビートルズ ほか)
ロックの多様化(モッズ―「英国発・若者カルチャー革命」はロックのメディア性の礎;パンク、ニューウェイヴ―ロックのメディア的可能性の衝撃的な拡大 ほか)
ロックと「日本」(異形な歴史、グループサウンズとその未来性;日本のロック、海外進出史 ほか)
メディアの進化とロックの未来型(越境する音楽;越境を成功させた巨大文化、アニメとアニメソング)
著者等紹介
サエキけんぞう[サエキケンゾウ]
1980年、バンドのボーカリストとして『ハルメンズの近代体操』(ビクター)でデビュー。1986年、パール兄弟『未来はパール』(ポリドール)で再デビュー。作詞家として多数に詞を提供する一方、プロデューサーとしてセルジュ・ゲンスブールやトッド・ラングレンのトリビュート事業を手掛けるなど多彩な顔を持つ(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ゆたか
1
最も興味深く感じたのは、ビートルズが音楽産業に与えた影響の箇所。列挙されている中でも特に、多重録音などを用い、アルバムを一枚の作品として洗礼されたものに位置付けたという指摘に目からウロコ。彼らが登場する前はシングル盤が中心だったのだと。この主張が正しいとすれば、「名演」はあっても「名盤」という概念は60年代以前にはなかったということになるだろう。ただ、60年代末以降多様化するロックの歴史をもっと知りたかった。ハードロック→ヘヴィメタルとか、グラムロックとか、70年代後半に登場した「産業ロック」とか。2014/01/31
amanon
1
あまりにもの面白さに、殆ど一挙に読み終えてしまった。特に音楽媒体の進化とロックとの深い関わりについての考察は、ある程度既知のことではあるとはいえ、新たな視点を垣間見させてくれた。また、もしGSが短命に終わらなかったらという想像も、非常に興味深かったし、もう少し当時の音楽業界がGSに対して深い理解があったらなと思わずにはいられなかった。そして、何より印象的だったのは、アイドル、アニメといった日本のサブカルチャーの世界への浸透ぶり。日本という辺境からそのような文化が生まれたというのは、やはり驚愕に価する。2012/11/30
bonefree
1
エルビスからAKBまでポピュラー音楽の歴史をこのボリュームに収めた恐ろしい本。感心はするが面白さは無いけど。2012/03/15
今庄和恵@マチカドホケン室/コネクトロン
1
名著。ロックを聞き続けてる人はもちろん、特にJ-POPとの折り合いの付け方に悩まれてる方におすすめ。モッズの立ち位置が実に明確にされた。やっぱモッズだよ、モッズ万歳!!2012/01/23
My
1
前半は様々なロックの歴史。エビルス、ビートルズなどなど。 (授業内で学んだこと中心で書かれててびっくり) 後半、J-POPの記述のあたりはニヤニヤと(笑)2012/01/09