内容説明
東京の郊外、武蔵野台地の西南縁を流れる野川のほとりで、日本の旧石器時代研究史を画する大規模調査がおこなわれた。列島で初めて一〇枚にもおよぶ旧石器文化層の存在を明らかにした画期的発掘と、そこからわかった旧石器時代の集落の全容とその変遷を解説する。
目次
第1章 赤土のなかの人類遺跡(赤土に顔を出した黒曜石;野川遺跡の発見)
第2章 新しい発掘調査の挑戦(発掘の前史;キダー博士の活躍;大規模発掘と層位的発掘;自然科学的手法の導入)
第3章 野川遺跡の旧石器文化(旧石器集落を復元する手がかり;三つの文化期と一〇枚の文化層;武蔵野台地に栄えた旧石器文化)
第4章 野川遺跡が語るもの(野川編年から全国編年へ;野川流域遺跡の再評価)
第5章 野川遺跡の縄文文化(縄文の集落と縄文人の道具箱;野川縄文文化の展開;野川遺跡発掘後記)
著者等紹介
小田静夫[オダシズオ]
1942年、東京生まれ。國學院大學文学部卒業、明治大学大学院文学研究科博士前期課程修了、文学博士(総合研究大学院大学)東京都教育庁勤務後・定年退職。2005年、岩宿文化賞を受賞。2009年、伊波普猷賞を受賞。現在、東京大学総合研究博物館研究事業協力者、東京大学教養学部非常勤講師など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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