内容説明
作家・村上春樹と哲学者・小阪修平の作品、生き方を通して、全共闘体験の光と影を抉る。
目次
1(叛乱の季節 六〇年代後半;それぞれの「六八年」;残務整理と彷徨の七〇年代;都会の片隅の小戦闘史;中間総括のとき 八〇年代;異界と暴力で分岐した九〇年代;「正義」と「善意」の行きつく果て)
2(全共闘運動の光と影;一人勝ちの「大きな物語」のなかで―全共闘世代のいま)
善悪の彼岸へ
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
む け
2
1968年というのは俺の生まれる24年前なので、今のところの俺の年齢よりも長い、遠い昔のことだ。学生運動は今の時代では完全に下火になってしまったのだが、かつての安保闘争―全共闘世代が抱いていた社会への違和感というものは一度オウムという衝撃的事件で吐き出されたあとも、全く本質として変化せずに存在し続けているのではないだろうか?勿論いつの時代でも反社会的な立場の人というのはいる。しかし1960-70年代の特に熱い季節を通り過ぎ、もはや目立ったカルトやセクトも見えなくなってしまった21世紀にも残滓は残るだろう。2013/01/12
秋田の読書会「あなたと推し本」(二代目)
1
読書会にて紹介された本。1968年は最も全共闘が盛り上がった年。作家村上春樹と哲学者小池修平の著作や生き方を通して抉り出す全共闘時代の光と闇。2023/10/21
こっこ
0
★★★☆☆ 当時の全共闘運動の(最良?の)メンタリティを理解する手助けにはなると思う2021/10/28