内容説明
100年近く前に書かれた人類滅亡の予言と警告。
著者等紹介
辻井栄滋[ツジイエイジ]
1944年、京都府に生まれる。現在、立命館大学教授、同志社大学および佛教大学講師。文学博士。日本ジャック・ロンドン協会名誉会長、ジャック・ロンドン財団顧問(カリフォルニア州)。1986年1月、1985年度「ジャック・ロンドン・マン・オブ・ザ・イヤー賞」受賞。京都府在住(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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マリリン
36
人間も動物も土地も野生化した荒廃に佇む文学者だった老人が語る赤死病。人類は原子に戻り、やがて文明に向かって血まみれの坂を登ってゆく運命にあるのだ...。病原菌が人を選ばす凄まじい勢いで感染してゆく様とは裏腹に大きな歴史の流れを感じる。人間は数が増えると...そうかもしれない。文明は破壊と再生の繰り返し。犬や猫や動物たちもそうなのか。恐怖を孕んだSFだが、読了感は悪くない。野性の勘を取り戻せという叫びが聞こえてくるかのようだ。うっかり別版も借りたので読んだが、こちらの方が読みやすい。2021/01/24
がんぞ
3
2073年頃、鉄道など文明の痕跡は植物に破壊され見る影もなく、かつてのサンフランシスコ港は海産物の宝庫、根拠とする十数人は大半が十代。87歳の「文明を知る、ただ一人の生き残り」が少年たちに文明崩壊の様相を語る…赤死病は発症すると意識混濁もなく1時間ぐらいで即死、困ったことに遺体はバラバラになり飛散して感染を拡大する。しかも発症までの潜伏期間は意外に長かった…/40年前『SFマガジン』で読んだ、感染者を見てパニックになる場面を覚えている…というより『デカメロン』〜ポー『赤き死の仮面』以来の繰り返し惨状描写 2018/02/12
ぶうたん
1
たまには古典のSF。SF全集の既訳は多分未読。本書は原著のイラスト25点が収録されている新訳である。赤死病で大半の人間が死んでしまった後の世界に生き残った老人が、その時の様子を語ると言う体裁の先駆的破滅SFの中篇。100年以上前に書かれた作品なので、ストーリー云々を言っても意味がないが、疫病発生が2013年、1995年に書かれた訳者後書きでエボラのことに触れられていること等は、何やら予言めいて薄ら寒い心地がする。2014/11/28
チェリ
1
『極北の地にて』の読後インパクトを期待して読み始めたのだけど・・・うーん? ほかの作品も読んでみようと思います。2013/04/15
llll'
0
.2017/05/03
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