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内容説明
近代ヨーロッパ社会の諸相が織り込まれたシュピーリ文学をひもとき、名作児童文学の傑作『ハイジ』誕生の現場に肉薄するとともに、数多くの翻訳・翻案・映像化からなる「ハイジ現象」のうねりを鳥瞰し、スイスの国民神話にまで上り詰めた「アルプスの少女」の魅力の正体を探る。
目次
第1部 ヨハンナ・シュピーリの文学世界(ヨハンナ・シュピーリの修業時代と遍歴時代;匿名作家J・Sの歩み―『フローニ』ほか初期作品;自然と教育のせめぎ合い―『ハイジ』:1;キリスト教の複雑な役割―『ハイジ』:2;女性の大学教育と職業―『ジーナ』;社会運動へのまなざし―『コルネリ』ほか後期作品)
第2部 「ハイジ現象」の射程(「アルプスの少女」神話の系譜―ミミリ、アデライーデ、ハイジ;シャルル・トリッテンのフランス語『ハイジ』続篇;少女のための物語―日本の『ハイジ』受容の始まり;『ハイジ』映像化の百年)