“怪異”とミステリ―近代日本文学は何を「謎」としてきたか

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“怪異”とミステリ―近代日本文学は何を「謎」としてきたか

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  • サイズ 46判/ページ数 325p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784787292698
  • NDC分類 910.26
  • Cコード C0095

出版社内容情報


内容説明

岡本綺堂、江戸川乱歩、横溝正史、夢野久作、小野不由美、綾辻行人、京極夏彦などの作品に潜む怪異を精緻に読み解く。そして、ミステリというジャンルで展開される怪異の拡散と凝集、合理と非合理の衝突から、日本のミステリ小説の潮流を捉え返し、近現代日本の文化表象の変容をも明らかにする。

目次

特別寄稿 怪異とミステリ―その面白さの類似と相違について
第1部 「怪異」と「ミステリ」の遭遇(歌舞伎と探偵小説―『東海道四谷怪談』とその変容;怪異と謎解き、そして郷愁―岡本綺堂の探偵小説作法;イギリス怪奇幻想ミステリと近代日本文学―A・ブラックウッドと芥川龍之介を中心に ほか)
第2部 「怪異」と「ミステリ」の交差(「怪談」以上「探偵小説」未満の世界―江戸川乱歩の「幻想怪奇の小説」について;脳内に現象する怪異―海野十三・夢野久作・蘭郁二郎;“侵食”する“死者”たち―久生十蘭「死亡通知」における空襲と“怪異” ほか)
第3部 「怪異」と「ミステリ」の融合(家霊を脱構築する女―小野不由美『残穢』の“転居”と戸川昌子「大いなる幻影」の“賃貸”;館という幻想―綾辻行人『暗黒館の殺人』における自己の揺らぎ;妖怪の「理」/ミステリの「檻」京極夏彦「百鬼夜行」シリーズは何を「祓った」のか ほか)

著者等紹介

乾英治郎[イヌイエイジロウ]
流通経済大学流通情報学部准教授。専攻は日本近現代文学・文化

小松史生子[コマツショウコ]
金城学院大学文学部教授。専攻は日本近現代文学・文化、比較文学・文化

鈴木優作[スズキユウサク]
鹿児島大学法文学部附属「鹿児島の近現代」教育研究センター特任助教。専攻は日本近現代文学

谷口基[タニグチモトイ]
茨城大学人文社会科学部教授。専攻は日本近代文学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

HANA

59
ホラーとミステリと相性がいいのは、ミステリというジャンルが出来た時からはっきりしているのであるが、本書は我が国がミステリを受容してからの両者の関係を紐解いた一冊。古くは歌舞伎から乱歩・横溝正史を経て、綾辻・京極を含めた現在のミステリまで、時系列順に俯瞰するような構造となっている。ミステリというジャンルに興味を抱く人ならどれを読んでも面白いと思うのだが、個人的な趣味から言うと横溝正史と人面瘡を論じたものや、乱歩と心霊術、ドグラマグラを含む当時の脳科学とミステリを論じたものかな。収録作片端から読みたいなあ。2023/09/21

へくとぱすかる

59
「ミステリ」という言葉には混乱がある。超自然的な怪異という意味と、不可解な謎の合理的解決を描く物語という意味の両方を表すからだ。推理小説の歴史を軸にして、江戸時代の四谷怪談から現代のゲームまでを検討材料に取り上げ、両者の関係を探っていく。なるほどと感じたのは、岡本綺堂「半七捕物帖」についての論考。作中の「今」語られるのが、明治維新を挟んだ過去の世であるという構造が、怪異と合理的解決の結びつきを必要・必然のものにしたという趣旨の論だと受け取った。残念ながら未読なので、先駆的な「半七」をぜひ読まねばと思った。2022/12/31

Tanaka9999

17
2022年第1刷、青弓社のソフトカバー本。14編。怪異とミステリー。不合理のまま終わるか、合理的な解決がなされるかの違いという前提がある。そのうえで怪異をどのように取り扱ったかを論じる。怪談としか思ってなかった「四谷怪談」と捕物貼の祖としか思ってなかった岡本綺堂「半七捕物」が取り上げられているのは、意外の思い。2023/03/09

佐倉

15
いつも通り読み応えのある怪異怪談研究会による怪異論集。今回はミステリとの関係がテーマ。第1章は叙述犯罪物として東海道四谷怪談を見るという試みや江戸の文学で頻出する「因果」というワードを「怪異」に近いものと解釈するなど面白い解釈。第2章では岡本綺堂の作品を元にミステリと怪異作品の構造的な近さ(前近代を現代が断罪する)を論ずる。6~13章は大正昭和平成と探偵趣味と怪異が何を相手取って来たのかの変遷を見るようで非常に楽しい。怪異の実在ではなく概念を愛する京極夏彦の出現は文字通りルネサンスだったんだな、と。2023/02/02

志村真幸

4
 怪異怪談研究会のメンバー13名による論文集だ。光原百合さんの絶筆となったエッセイも。  参加者は大学の研究者たち。日本文学畑のひとが多いようだ。  『東海道四谷怪談』を推理小説な要素から再読してみたり、岡本綺堂における怪談と犯科帳の距離感を探ったり、アルジャナン・ブラックウッドを芥川龍之介が愛読していたことを分析したり、江戸川乱歩と交霊術をテーマにしたり。 実際に読んでみると、玉石混淆の印象が強い。充分に論じられていなかったり、テーマが絞りきれていないものが目に付き、かなり不満が残った。 2023/03/28

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