寺子屋ブックス<br> 京極夏彦の世界

寺子屋ブックス
京極夏彦の世界

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  • サイズ B6判/ページ数 206p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784787291356
  • NDC分類 910.268
  • Cコード C0395

出版社内容情報

幾重にも張りめぐらされたクモの糸のように、複雑に絡みあった要素がおりなす京極夏彦の世界。その世界をより精緻に浮かびあがらせるために、多角的な視点から京極作品に迫り、その魅力を解き明かす、京極ワールドの格好の道しるべ。

1 伽藍と呪術師――「ことばの城壊れよ」と探偵は言った  永瀬唯
2 視覚と言語との分裂――中禅寺と榎木津のペア原理について  永原孝道
3 ジェンダー・スタディーズの視点から読む京極ワールド――『姑獲鳥の夏』『絡新婦の理』を中心に  川崎賢子
4 「精神分析」の呪縛――『狂骨の夢』批判的読解  斎藤環
5 匣と陰陽師  東雅夫
6 死の系譜――みどりなす長き黒髪の女たち  高遠弘美
7 あやつりの宴――京極ミステリーのマニエリスム  鷹城宏
8 京極夏彦論・再説  野崎六助

内容説明

幾重にも張りめぐらされた蜘蛛の糸のように、複雑にからみ合った要素が織り成す京極夏彦の世界…。ペダンチックとも称されるその世界をより精緻に浮かび上がらせるために、気鋭の論者が多角的な視点から縦糸・横糸を解きほぐし、京極作品に迫る。ミステリ論、陰陽師小説論、怪談小説論、宗教性、心理学、ジェンダー論、サイバーパンクなどの視点から見えてきた「匣の意味」「みどりなす長き黒髪の女たちの意味」「京極堂と探偵榎木津の関係性」とは…。京極夏彦の世界を読み解き、ほの暗い深奥に足を踏み入れるための道しるべ。

目次

伽藍と呪術師―「ことばの城壊れよ」と探偵は言った
視覚と言語との分裂―中禅寺と榎木津のペア原理について
ジェンダー・スタディーズの視点から読む京極ワールド―『姑獲鳥の夏』『絡新婦の理』を中心に
「精神分析」の呪縛―『狂骨の夢』批判的読解
匣と陰陽師
死の系譜―みどりなす長き黒髪の女たち
あやつりの宴―京極ミステリーのマニエリスム
京極夏彦論・再説

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Tanaka9999

11
1999年第1刷、青弓社のソフトカバー本。8編。京極夏彦さんに関しては、最近小説ではなく「まえがき」を書いているものや、この人に関する評論本ばかり読んでいる気がする。で、評論だが、あまり読み手として得意なものではない。分かったような気になれる評論もあるのだが、今回はなぜかわかった気分にもなれなかった。2022/10/06

藤月はな(灯れ松明の火)

6
様々な見方があり、ファンとしては嬉しい一冊でした。びっくりしたのは以前、読んだ「信長 」の作者、宇佐原晴明氏が評論を書いていることでした。また、同人誌が例として挙げられていることにもびっくり。同人誌の内容にも真実ありでしょうか。2010/01/25

c

4
90年代のブーム時、京極夏彦の謎本は他にも1、2冊出ていたような気がする。「京極堂の偽」とかいうトンデモ本もあった。まあ幾らブームとはいえ、漫画やアニメに比べると消費層は圧倒的に薄い。出しても売れないのだろう。印象に残ってるのも、野崎六助の本とこの編著くらいだ。00年代以降のユリイカなら京極の個人名で特集を組んだに違いないが、当時はまだ奥床しさがあったのか、京極ブームを受けて出た特集のタイトルは「ミステリルネッサンス」。ただそのぶん散漫になるのは当然だし、だから活字倶楽部の特集の方が読み応えがあったな。2015/11/01

なつのおすすめあにめ

2
「『狂骨の夢』批判的読解」はかなり手厳しいね。でも怒っちゃった京極堂ファンは「僕たちの好きな京極夏彦」に収録されている「ーたとえば『狂骨の夢』について」を読んだらいいと思うの。2013/01/29

あお

0
京極さんが好きだ!2012/10/04

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