出版社内容情報
コレラ、赤痢、ペスト、スペインかぜ……近代以降、様々な伝染病・感染症が流行してきたが、医学はどのように対応して、どう克服してきたのか。
明治期に作られた伝染病・感染症を専門にする「避病院」に光を当てて、尾崎紅葉『青葡萄』や正宗白鳥『避病院』、与謝野晶子「感冒の床から」、現・都立病院の当直日誌などの作品や資料を現代語訳・要約しながら紹介し、感染症や医療現場の実態、防疫体制の地域格差などを掘り起こす。
著者が勤める国立病院機構埼玉病院の臨床現場から、現状や風評被害の実態、新型コロナウイルスの集団免疫による収束についての小論も収めて、感染症と隔離の日本史から「いま」と「あした」を考える視点を提供する。
内容説明
明治期に作られた伝染病・感染症を専門にする「避病院」に光を当て、尾崎紅葉や正宗白鳥の文学作品や避病院の勤務医の当直日誌などの資料を現代語訳・要約しながら紹介して、感染症と隔離の日本近代を描く。
目次
第1章 尾崎紅葉『青葡萄』とコレラ対策
第2章 正宗白鳥『避病院』と赤痢対策
第3章 虫が介在する感染症
第4章 野崎久一「避病院覚書」から読む赤痢の経験
第5章 感染症をめぐる多文化間の問題点
第6章 都市の避病院の実態
第7章 感染症最前線の記録―埼玉病院から
著者等紹介
金川英雄[カネカワヒデオ]
1953年生まれ。1980年3月、昭和大学医学部卒業、84年3月、昭和大学大学院医学研究科博士課程修了。昭和大学附属烏山病院、昭和大学医学部助手を経て、93年10月から東京武蔵野病院、2013年4月から横須賀市立うわまち病院、15年4月から関東労災病院勤務、18年7月から国立病院機構埼玉病院に勤務、19年4月に精神科外来を立ち上げ、現在、精神科部長。2002年3月に慶應義塾大学文学部卒業、帝京平成大学客員教授を経て、13年7月から昭和大学精神神経科教室客員教授。医学博士、精神保健指定医、日本精神神経学会専門医・指導医(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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