青弓社ライブラリー<br> まぼろしの「日本的家族」

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青弓社ライブラリー
まぼろしの「日本的家族」

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  • サイズ 46判/ページ数 237p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784787234377
  • NDC分類 361.63
  • Cコード C0336

出版社内容情報

2012年に自民党が発表した「日本国憲法改正草案」に明らかなように、改憲潮流が想定する「伝統的家族像」は、男女の役割を固定化して国家の基礎単位として家族を位置づけるものである。



右派やバックラッシュ勢力は、なぜ家族モデルを「捏造・創造」して幻想的な家族を追い求めるのか。



「伝統的家族」をめぐる近代から現代までの変遷、官製婚活、結婚と国籍、税制や教育に通底する家族像、憲法24条改悪など、伝統的家族を追い求める「斜め上」をいく事例を批判的に検証する。

はじめに 早川タダノリ



第1章 「日本的家族」のまぼろし 早川タダノリ

 1 日本国憲法が「一家の団欒」を破壊した? 

 2 「食卓崩壊」?

 3 「食卓」像の謎

 4 国策としての「食卓の団欒」

 5 「日本国憲法」以前の家族理念

 6 「家族が仲睦まじく暮らしてきた日本人」バージョン

 7 「家制度の復活ではない」という言い訳

 8 「わが国の伝統的な家族観が基本」とは?

 9 情緒的な「家族の絆」の実体はネオリベ……



第2章 右派の「二十四条」「家族」言説を読む 能川元一

 1 改憲論の現状と二十四条

 2 二十四条改憲派は何を主張しているのか

 3 右派にとって「家族」とは?

 4 「自然な」家族とは?



第3章 バックラッシュと官製婚活の連続性――「女性活躍」の背後で剥奪されるリプロダクティブ・ヘルス/ライツ 斉藤正美

 1 安倍政権の官製婚活の問題――「三十五歳以上の女はいらない」

 2 中高生向け冊子に見るジェンダー・家族像の変容

 3 バックラッシュが与えた影響



第4章 税制と教育をつなぐもの 堀内京子

 1 税制で誘導される家族のかたち

 2 親学は「国家親道」を目指すのか



第5章 家庭教育への国家介入の近代史をたどる 奥村典子

 1 一九三〇以前の「家」の観念と家族の特質

 2 一九三〇年代の家庭教育振興政策の動向

 3 総力戦体制下での家庭教育振興政策の動向

 4 近年の家庭教育をめぐる施策の動向



第6章 在日コリアンと日本人の見えにくい「国際」結婚の半世紀 りむ よんみ

 1 近現代の日本社会における結婚規範の変遷――「身分違いの恋」の悲劇の超克?

 2 言説にみるインターマリッジをめぐる社会規範の変容

 3 インターマリッジからみえる日本の結婚観――むすびにかえて



第7章 憲法二十四条改悪と「家族」のゆくえ 角田由紀子

 1 二十四条がもつ意味

 2 自民党憲法改正草案での二十四条の問題

 3 夫婦別姓に関する最高裁大法廷判決の憲法二十四条論

 4 二十四条改正の目的はどこにあるのか

早川 タダノリ[ハヤカワ タダノリ]
著・文・その他/編集

内容説明

昨今の政治はなぜ、現実に適合しない家族モデルを押し付けようとするのか?家族観の歴史的な変遷、結婚制度・税制・教育に通底する家族像、憲法24条改悪―フェイクな家族モデル=「伝統的な家族」を追い求める「斜め上」をいく事例を多角的に検証する。

目次

第1章 「日本的家族」のまぼろし
第2章 右派の「二十四条」「家族」言説を読む
第3章 バックラッシュと官製婚活の連続性―「女性活躍」の背後で剥奪されるリプロダクティブ・ヘルス/ライツ
第4章 税制と教育をつなぐもの
第5章 家庭教育への国家介入の近代史をたどる
第6章 在日コリアンと日本人の見えにくい「国際」結婚の半世紀
第7章 憲法二十四条改悪と「家族」のゆくえ

著者等紹介

早川タダノリ[ハヤカワタダノリ]
1974年生まれ。フィルム製版工などを経て、現在は編集者として勤務(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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fwhd8325

46
私の子供の頃には、母親の大半が専業主婦であり、夫婦で働いている家庭は、共稼ぎや共働きと言っていました。いつの頃からなのでしょうか、夫婦ともに働くことが当たり前となりました。今では、世帯年収を基準に考える時代だと思います。昔は、父親の収入だけで家計が成立していたのだと思いますが、その時代に戻ること自体無理であることと、意味があることと思えません。選挙期間に読めたことは大変参考になりました。2019/07/06

竹園和明

41
自分たちの意に添わない事は全部憲法のせい。だから憲法改正しかないよね…という人達の主張を、ことごとく論破した本。現憲法は家族を蔑ろにしている点がけしからんと。でも、卓袱台を囲んで家族揃って食事する姿こそ理想とか、そんな時代に戻れるわけがないではないか。社会の変化に応じて形作られた姿が今の日本。家族像も教育も、国が強制するものではない。日本を救う道は憲法改正しかないと思い込んでいる姿が甚だ滑稽だが、その中心にいる(居させられている)のが安倍晋三である事に我々は早く気付くべきだ。2019/06/14

おかむら

37
保守の人の家族観を勉強。杉田水脈の「生産性が無い」発言もこの流れからだと普通に出てくんだろうなあ。国のために役に立つ人間を育てるのが家族の役割、という安倍政権の考えがよくわかります。しかし杉田にしても櫻井にしても山谷にしても女性なのにどうしてこっちの考えになっちゃうのかなー。2019/06/06

みなみ

19
安倍政権及びその支持者の志向する家族像を追いかけている。税制、官製婚活、国家の家庭教育への介入の歴史など様々なテーマで章立てされて語られる。性教育、ジェンダーフリー教育へのバックラッシュは聞いてはいたがこの本で詳しく知ることが出来た。これはヤバい介入だ。第一章では料理研究家の服部幸應が語る「食卓崩壊は日本国憲法にあり」なる文章が紹介される。服部幸應は児童向けの料理の本を出しており、図書館にも所蔵されている。食卓崩壊の原因を憲法に求めるようなトンデモ論者が児童向け図書館本に食い込んでくる恐ろしさよ。2021/02/14

青龍

17
図書館本。小中学校で、道徳や家庭科の教科書に登場する家族(会社員の父親、専業主婦の母親、子供2人〜昭和40年代のこと)に胡散臭さを感じ、結婚していたときには、母親はフルタイムで働いてはいけないと信じ切っていた元夫とその両親から、仕事を辞めるようしつこく言われた身しては、国の企み(?)に納得した。2019/11/08

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