内容説明
青年期から成人期への移行は、就職や結婚が転機だとこれまで考えられてきた。しかし、経済格差や社会構造の変化、若者の意識変容などを経て親子関係や自立の意味が大きく変わってきている。「仲がいい親子」、親からの経済的・精神的な支援の実態、育児をする娘と親の支援関係などの具体例から、結婚や就職が「自立=大人になること」につながらない現状を分析する。
目次
序章 未婚期の長期化と若者の自立
第1章 戦後日本の成人期への移行の変容
第2章 若者の親子関係とその経済的背景にみるジェンダー
第3章 未婚者のサポート・ネットワークと自立
第4章 親との同居と自立意識―親子関係の‘良好さ’と葛藤
第5章 移行期における空間的距離と親子関係―近代的親子関係の再考
第6章 育児期の女性への親からの支援―結婚は「自立」の指標となりうるか?
第7章 地域のなかの親と子
第8章 ハイ・モダニティ時代の若者の自立―リスク社会のなかで
著者等紹介
岩上真珠[イワカミマミ]
1949年、広島県生まれ。聖心女子大学文学部教授。専攻は家族社会学、ライフコース論(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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