内容説明
バラバラ殺人や親殺しなど多発する「わけのわからない」犯罪群の背後にあるのはスキゾタイパル人格障害である。犯罪心理テレビコメンテーターが、エキセントリックで超常体験をもつこの性格概念を使って、歴史上の超能力者と凶悪殺人事件を解明する。
目次
第1章 二〇〇七年三大バラバラ殺人事件―シゾイド族vs自己愛族(渋谷歯科医宅妹バラバラ殺人事件―夢のなかのような出来事;渋谷外資エリートバラバラ殺人事件―セレブ妻のナルシズムとサディズム;会津若松母親頭部切断事件―バラバラの身体を天井からつり下げたかった)
第2章 いろいろな角度からスキゾタイパル人格障害を見る―エキセントリック・異常知覚・魔術的思考(スキゾタイパル人格障害の概要と典型的事例―幽体離脱・ポルターガイスト・第六感など魔術的世界のなかの中年女性;八つの角度からスキゾタイパル人格障害を解剖する―「テレパシー」は虚無感への対抗手段とするミロン;スキゾタイパル人格障害のサブタイプ―「超能力者」長岡良子と御船千鶴子)
第3章 スキゾタイパル人格障害へのさらなる理解のために―諸流派の見解(認知療法派―猜疑心・自己関係づけ・魔術的思考・幻覚様体験;精神分析派―アイデンティティーの不連続性に注目するストーン;対人関係論派―「何でもお見通し」という魔術的養育態度を問題視するベンジャミン;脳科学派―社会的相互作用を解釈する情報処理回路に注目するシーヴァー)
著者等紹介
矢幡洋[ヤハタヨウ]
1958年、東京都生まれ。京都大学文学部心理学科卒。矢幡心理教育研究所所長、西武文理大学健康サービス学科講師、臨床心理士(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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