コルセットの文化史

古賀 令子【著】

青弓社（2004/05発売）

• サイズ B6判／ページ数 184p／高さ 20cm
• 商品コード 9784787232311
• NDC分類 383.15
• Cコード C0036

出版社内容情報

ウエストを極限にまで締め付けて細くするコルセット。女性美とされる身体を造形するためのこの道具はいつ生まれ、どう変化してきたのか。くびれたウエストと突き出たバストを追い求める技術革新、社会的な賛否論争、フェティシズムの台頭などを考察する。

第１章　コルセットの起源
　身体を造形する
　コルセットの起源
　紐締めの出現と衣服の変容
　十六世紀の初期コルセット「バスキーヌ」
　タイト=レイシングの出現
　鉄製コルセット
　本格的コルセットへ
　ロココとコルセット
　フランス大革命とコルセットの追放

第２章　「コルセットの世紀」十九世紀
　身体造形の復活とコルセット
　コルセットの技術革新
　コルセットの大衆化と多様化
　タイト=レイシングの女王――オーストリアのエリザベート
　コルセットをめぐる論議、あるいは反コルセット論
　雑誌投稿にみる「コルセット観」とタイト=レイシングの実際
　アーティストたちによるコルセット批判
　女性解放運動と衣服改革
　世紀末のコルセット
　コルセットの役割
　贅沢な下着の楽しみ
　フェティシズムの台頭

第３章　コルセットの構造と装着
　コルセットの基本構造
　コルセットの素材
　張り骨
　コルセットの装飾と付属品
　コルセットの装着と紐締めのテクニック
　コルセットのサイズとウエスト・サイズ

第４章　コルセットからの解放と新しい整形下着――二十世紀r>　コルセット・サイト
　コルセット・ショップとコルセティエ
　参考文献

内容説明

ウエストを極限にまで締め付けて細くするコルセット。女性美とされる身体を造形するためのこの道具はいつ生まれ、どう変化してきたのか？くびれたウエストと突き出たバストを追い求める技術革新。社会的な賛否論争、フェティシズムの台頭、コルセットの内面化までをたどるオール・アバウト・コルセット。

目次

第１章　コルセットの起源（身体を造形する；コルセットの起源　ほか）
第２章　「コルセットの世紀」十九世紀（身体造形の復活とコルセット；コルセットの技術革新　ほか）
第３章　コルセットの構造と装着（コルセットの基本構造；コルセットの素材　ほか）
第４章　コルセットからの解放と新しい整形下着―二十世紀前半のコルセット（コルセットとの訣別；スポーツとモードと女性の意識変革　ほか）
第５章　現代のコルセット―内なるコルセットと主張するコルセット（「ヤング革命」と身体意識の大変革；整形下着からフィットネスへ　ほか）

著者等紹介

古賀令子［コガレイコ］
文化女子大学教授。専門分野は現代ファッション史、ファッション・メディア論
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

[takao]

ふむ

2021/12/23

[ふぃふ]

社会人になってから、本を読んでは、何でもっと早くに読まなかったんだと情けなく思うことがままある。 この本を高校生のうちに読んでおけば、きっと世界史の授業を少しは楽しめたと思う。 逆を言うと、好きなことに関連付ければ何でも面白く感じられる。 女性が美しさを自覚して、飾り立てる様が好きなので、上流階級の女性たちが夫や自身の地位を誇示するために飾り立てていたことにロマンを感じた。コルセットにどうして自分が心惹かれるのか、少し分かったような気がする。

2017/03/16

[aya]

面白かったです。 昨日読んだ脱毛の歴史と同じく、コルセットも根底は同じものだと感じました。胸が痛くなるなぁ。 パール氏の話は笑えたので読後はよかったです

2021/06/27

[Yoko Kakutani 角谷洋子／K]

現代において、健康に悪いなど、散々な評価のコルセットですが、常識をわきまえて使用すれば、そんなに害はなかった、という説が目新しい。思えばタイトレーシングの女王、エリザベートは運動にも励み、強靭な身体の持ち主でもありましたね。

2020/12/22

[詩歌]

かつて人体改造の域まで達した女性下着、コルセット。紀元前1500年頃クレタ島の女性が起源と、かなり古い。読書の資料の為でもあるけど、趣味でもある。

2014/03/23