自殺した子どもの親たち

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自殺した子どもの親たち

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  • サイズ B6判/ページ数 197p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784787232106
  • NDC分類 368.3
  • Cコード C0036

出版社内容情報

「なぜ?」わが子の自殺によって身を砕く衝撃と悲嘆におそわれ、絶望の淵に立たされる親たち。逃れられない冷厳な事実と向きあうことによって残された者はどう生きるべきなのかを模索する真摯な体験記をまじえて、自殺の意味と死別の影響を考える。

はじめに
 遺族の悲哀
 自殺の研究
 suicideとself―murder
 黙された悲しみ――silent grief

第1章 生の余白に
 自殺は「物語」の終章にはなりえない

第2章 感じやすい魂――ame sensible【ameのaは、aに^】
 渾然一体とした「痛みと慰め」――dying message
 sanctification reaction
 十九歳――次男の死
 少年から青年へ
 「なぜ」
 家族のなかの死

第3章 谺に耳を澄まして――父の悲しみ
 ひとり子の死から二十七年を生きて
 息子へ
 
第4章 たゆとう命――自殺の予防は可能か
 のこされた者と逝った者――surviver/victim
 からみあう悲嘆――multiple grief
 どうすれば生きていかれるのか
 セルフ・ヘルプ・グループ
 あるがままを受け止める

あとがきにかえて

内容説明

わが子の自殺によって身を砕く衝撃と悲嘆におそわれ、絶望の淵に立たされる親たち―。逃れられない冷厳な事実と向きあい、のこされた者としてどう生きるのかを模索する真摯な体験記を交えて、自殺の意味と死別の影響を考える。

目次

はじめに(遺族の悲哀;自殺の研究 ほか)
第1章 生の余白に(自殺は「物語」の終章にはなりえない)
第2章 感じやすい魂―^ame sensible(渾然一体とした「痛みと慰め」―dying message;sanctification reaction ほか)
第3章 谺に耳を澄まして―父の悲しみ(ひとり子の死から二十七年を生きて;息子へ)
第4章 たゆとう命―自殺の予防は可能か(のこされた者と逝った者―surviver/victim;からみあう悲嘆―multiple grief ほか)

著者等紹介

若林一美[ワカバヤシカズミ]
1949年、東京都生まれ。立教大学大学院修了。デス・スタディに早くから取り組み、アメリカのミネソタ大学「死の教育と研究」センターに研究者として留学。現在、山梨英和大学人間文化学部教授。「死」「ホスピス」などの問題に取り組み、子どもを亡くした親の「ちいさな風の会」世話人も務める。IWG(死と遺族に関する国際会議)会員
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Humbaba

13
子どもに先立たれる.それは,親にとってこの上ない悲劇である.まして,その悲劇が子供本人によって引き起こされたとすれば,その嘆きはいっそう大きくなる.自分がもっとよく見ていたら,その様な傷から立ち上がるためには,自分一人では困難であり,周囲や集団の力を借りることも良い方法であるといえる.2013/05/14

ひろちき

5
重い本である。こんな思いを抱えて生きている人がいることは忘れがちだ。この本を読みながら自分の日々の言動を反省した。自殺に対する偏見も正直持っていたが、そんなものは何にもならない。自分のいろいろに気をつけようと思う。いつも冷静でありたいと思う。人が「癒してほしい」と言うとき本当は話を聞いて欲しいんじゃないだろうか。辛いことを話して悲しみを自分の中で深く解釈したいときなのかもしれない。簡単に「甘えてるだけだ」とか思っちゃいけないよな。この本を読んで、親の苦しみを理解したとしても、それでも死にたいという人はいる2012/05/31

HAL-

2
この書籍を称賛するつもりも綺麗事だと貶すつもりも無い。この本はただ端然と事実をありのまま綴っている。それを読んで読者はどう思うのか。 悲しみとは側面的なものである。この本は、子を失った親の悲しみに焦点を当ててはいるが、死が救いだった子もいるのである。究極、自死は善か悪かに辿り着く。私はそれを「究極の自由」という言葉でしか表現出来ない。この本を読んだ私の感想はそれだけだ2021/12/12

seura

2
「自殺」という言葉自体が発せない/自死/周りの人に聞かれた時にいえなくてごまかす/死因を語れない/残された人はずっと、そのことを考え続ける/時が経って考えなくなったらそれはそれで考えなくなっていることを責める/部屋のものを何も捨てられない/泣くから外では読めない本2017/05/30

ZCYF

2
悲しみは消えるものではない、そして悲しみは忘れたり乗り越えたりするようなものでもないように思う。しかし、亡き人に向き合う中で何かが確実に変化していくように思う。亡き人も、残された者も。この文章が、すっと心に入ってきた。一生かけてあいた穴を認めていくしかないのですね。2015/05/28

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