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出版社内容情報
自然臭を排除し、香料や芳香剤に満たされた現代の生活空間──。しかし古来匂いは生きて匂い死して匂う、存在の証だった。悪霊を調伏する護摩の香りから死や病の匂い、悪臭公害までの「匂い史」をすくいあげ、ダイナミズムを検証する。
1 匂いの力
(1)異界の存在
①死の匂い、もののけの匂い
②平安京に出された死体処理命令
③人間の性を司る「匂いの神」
(2)生活の匂い
①匂いが語る身分
②食物の匂いと効力
③春の菖蒲、秋の菊
④魔をよける糞尿の力
(3)悪臭の発見
①瘴気はなぜ恐ろしいか
②糞尿が汚物となった時
③便所の神様
(4)異民族と匂い
①外国人が嗅いだ日本人
②肥溜めを恐れる異人たち
2 匂いのコントロール
(5)魔力を操作する
①匂いと祈りの力
②悪霊を寄せつけない香
③心をとらえる匂い
(6)匂いの薬効
①薬であった香
②憑き物を払う硫黄と芥子焼
(7)体臭との闘い
①聖人は身体が香る
②体臭を芳しくする方法
(8)匂いビジネスの発展
①香りを売る商売
②匂いの仕掛け人たち
(9)臭いものの価値
①肥料の生産工場となった便所
②糞尿をめぐる新ビジネス
③屎尿リサイクルシステムの崩壊
(10)匂いの封じ込め
①近代化のキーワード「衛生」
②「衛生」
内容説明
自然臭を排除し、香料や芳香剤に満たされた現代の生活空間…。しかし古来匂いは、生きて匂い、死しては鬼やもののけとなって匂う、存在の証であった。悪霊を調伏する護摩の香から死や病の匂い、悪臭公害までの〈匂い史〉をすくいあげ、そのダイナミズムを検証する。
目次
異界の存在
生活の匂い
悪臭の発見
異民族と匂い
魔力を操作する
匂いの薬効
体臭との闘い
匂いビジネスの発展
臭いものの価値
匂いの封じ込め〔ほか〕