「責任」のゆくえ―システムに刑法は追いつくか

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「責任」のゆくえ―システムに刑法は追いつくか

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  • サイズ B6判/ページ数 270p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784787231000
  • NDC分類 326
  • Cコード C0036

出版社内容情報

人間を「近代的」な責任ある主体として前提する刑法は、「歴史的・伝統的」/「高度資本主義的」重層システムの社会のなかで大きく揺らいでいる。頻発する「わけのわからない」犯罪が示す基底を、フッサール現象学を援用し把捉する。

はじまり

1 〈生活世界の刑法学〉の方法――世界とは自分のことなのだ
 (1)〈犯罪の現象学〉の方法――犯罪は「つくられる」ものだ
  ①犯罪現象の「素朴」な見かたとしての「犯罪論」
  ②刑法における〈主観/客観〉問題への白井駿の答案
 (2)フッサール現象学と〈犯罪の現象学〉――「まず世界が存在し、自分はその世界のどこかに配列されている」という世界像のエポケー
  ①方法的独我論と〈主観/客観〉問題
  ②「感じ」とは知覚直観/本質直観のことだ
 (3)〈生活世界の刑法学〉と主観と客観の「あいだ」――「一人称」の現象学
  ①従来の刑法学はカッコに入れられる
  ②「あいだ」は〈超越論的主観〉へと還元される

2 システムとはなにか――高度資本主義/伝統性という二重性の狭間で
 (1)高度資本主義=高度消費社会としてのシステム――解放性と抑圧性
  ①システムによる家族の商品化
  ②停滞の時代とシステムの抑圧性の顕在化
 (2)歴史的・伝統的なものとしてのシステム――「世間」とはなにか
  ①「権力」としての「世間」とは
  ②相互扶助共生感情と抑圧感
  ③い>  ①インフォームド・コンセントにあらわれた「責任ある主体」
  ②「服従=主体―化」とシステムヘの従属

5 システムの侵入と刑法の解体――近代刑法の矛盾と破綻とは
 (1)システムのなかの「意思」――刑法における人と人との「あいだ」
  ①近代的な「個人」の所有する「意思」
  ②伝統的システムの構成原理としての「あいだ」
  ③〈超越論的主観〉に「外部」は存在しない
 (2)科学的・合理的世界観と「動機」さがし――刑法における「因果関係」をめぐって
  ①「動機」は犯罪の「原因」になりうるか
  ②科学的・合理的世界観による「因果関係」の製造
  ③「魔がさした」という「動機」
 (3)犯罪という「事実」なんて存在しない――刑法における「真実」と「過去」
  ①裁判における「真実」の追求とは
  ②「事実」としての「過去」は存在しない
  ③「過去」とは言葉のことである

6 システムに刑法は追いつくか――社会の未来/刑法の未来
 (1)肥大化するシステムと「いじめ」――子どもたちの“諦め”
  ①少年非行をみる目の変化
  ②システムによる「いじめ」の市場化=

内容説明

「歴史的・伝統的」/「高度資本主義的」重層システムの社会のなかで、「近代的」な“責任ある主体”を前提する刑法は大きく揺らいでいる。頻発する「わけのわからない」犯罪が示すものを、フッサール現象学を援用して把捉する。

目次

第1章 「生活世界の刑法学」の方法―世界とは自分のことなのだ
第2章 システムとはなにか―高度資本主義/伝統性という二重性の狭間で
第3章 法言語のなかの人間/システムのなかの人間―歴史的な視点から
第4章 ふたつの人間像の「ずれ」―“匿名”のためらい
第5章 システムの侵入と刑法の解体―近代刑法の矛盾と破綻とは
第6章 システムに刑法は追いつくか―社会の未来/刑法の未来

感想・レビュー

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近代的なもの=法言語とわれわれの生活世界との乖離。近代の虚構性。

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